サロン経営のやり方を徹底解説|開業から集客まで成功ポイントを紹介

「サロン経営を始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」
「開業したものの、思うように売上が伸びずサロン経営は儲からないと感じている」
そんな悩みをお持ちの方に向けて、この記事ではサロン経営のやり方を基本から実践まで詳しく解説します。
エステサロン経営、ネイルサロン経営、リラクゼーションサロン経営など、サロンの種類はさまざまですが、経営を成功させるための考え方やポイントは共通しています。開業準備から集客の仕組みづくりまで、サロン経営するには何が必要なのかを網羅的にお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
サロン経営とは|まず押さえておきたい基本知識
サロン経営を始める前に、業界の基本を理解しておきましょう。
サロン経営の種類と特徴
サロン経営には、提供するサービスによってさまざまな種類があります。
エステサロン経営では、フェイシャルケア、痩身、脱毛などの美容サービスを提供します。近年はセルフエステの台頭もあり、従来型のエステサロンには付加価値の提供が求められています。
リラクゼーションサロン経営では、アロマトリートメントやボディケアなど、癒しを提供するサービスが中心です。
ネイルサロン経営は、ジェルネイルやスカルプチュアなどのネイルサービスを提供します。自宅開業も多く、比較的少ない資金で始められる業態です。
まつ毛サロン経営では、まつ毛エクステンションやまつ毛パーマを提供します。美容師免許が必要な点に注意が必要です。
それぞれのサロンには、必要な技術、設備投資額、ターゲット層などに違いがあります。自分の強みや経験を活かせる業態を選ぶことが、経営成功の第一歩です。
サロン経営は難しい?業界の現状を知る
「サロン経営は難しい」「サロン経営は儲からない」という声を耳にすることがあります。
東京商工リサーチの調査によると、2023年度のエステティック業の倒産(負債1,000万円以上)は95件で、2019年度の76件を超えて過去最多を記録しました。コロナ禍後も客足の戻りが鈍いことが要因とされています。
サロン業界は参入障壁が低い一方で、競合との差別化や継続的な集客が難しいという特徴があります。しかし、これは裏を返せば、しっかりとした準備と戦略があれば成功できるということでもあります。
成功するサロン経営者に共通しているのは、明確なコンセプト、ターゲットに刺さるサービス設計、リピーターを生み出す仕組みづくり、そして数字に基づいた経営改善を行っていることです。
サロン経営者の年収|個人サロンはどれくらい稼げる?
サロン経営者の年収は、営業形態や経営規模、立地などによって大きく異なります。
1人サロン経営で自宅を活用している場合は、経費を抑えられるため、月商30万〜50万円でも手取りを確保しやすい傾向があります。一方、テナントを借りて営業している場合は、家賃や人件費などの固定費を考慮する必要があります。
収入を大きく左右するのは、客単価とリピート率です。同じ客数でも、単価が高く、リピート率が高いサロンは効率よく売上を伸ばせます。
サロン経営で儲かるためには、売上を上げることだけでなく、経費をコントロールして利益を残す意識が欠かせません。
サロン経営に必要な資格と届出
サロン経営を始めるにあたり、資格や届出について確認しましょう。
サロン経営に資格は必要?業態別に解説
「サロン経営には資格が必要ですか?」というご質問をよくいただきます。
エステサロンやリラクゼーションサロンの場合、特別な国家資格がなくても開業できます。ただし、以下のケースでは資格や届出が必要です。
まつ毛エクステの施術には美容師免許が必要です。「マッサージ」という名称を使用する場合は、あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要です。美容室を開業するには美容師免許が必要で、管理美容師の資格も求められます。
資格なしで開業できるとはいえ、技術力を証明できる民間資格を取得しておくことで、お客様からの信頼獲得につながります。日本エステティック協会の認定資格、CIDESCO国際ライセンス、アロマテラピー検定などが代表的です。
開業届の提出と必要な手続き

個人事業主としてサロンを開業する場合、税務署に開業届を提出します。開業日から1ヶ月以内に届け出ましょう。青色申告を希望する場合は、「青色申告承認申請書」も合わせて提出します。
美容室の場合は、保健所への届出と検査が必要です。エステサロンやリラクゼーションサロンの場合、基本的に保健所への届出は不要ですが、自治体によって異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
サロン開業に必要な資金と調達方法
サロン経営を始めるには、どれくらいの開業資金が必要なのでしょうか。
営業形態別の開業資金目安
開業資金は、営業形態によって大きく異なります。以下は業界での一般的な目安です。
自宅サロンの場合:20万〜100万円程度
自宅の一室を活用するため、物件取得費がかかりません。主な費用は内装の調整、施術用ベッドや備品の購入、広告宣伝費などです。費用を抑えて開業できる一方、立地を選べない点がデメリットです。
マンションサロンの場合:150万〜300万円程度
事業用に借りたマンションの一室で営業します。物件契約費(敷金・礼金・前家賃など)、内装費、備品費、広告宣伝費などが必要です。自宅を公開せずに済み、ある程度立地を選べます。
テナントサロンの場合:300万〜600万円程度
商業ビルや路面店を借りて営業します。物件契約費が高額になりやすく、内装工事費も本格的にかかります。集客しやすい立地を選べ、看板も設置できるため、認知度を高めやすいメリットがあります。
これらはあくまで目安であり、導入する機器や内装のグレードによって大きく変動します。
サロン経営の経費を把握する
開業資金だけでなく、毎月の運営にかかる経費も把握しておく必要があります。
主な経費項目としては、家賃(テナント・マンションの場合)、光熱費、材料費・消耗品費、通信費、広告宣伝費、リース料(機器をリースしている場合)、予約システム利用料などがあります。
開業後すぐに売上が安定するとは限りません。最低でも6ヶ月分の運転資金を確保しておくことが推奨されています。
開業資金の調達方法|融資と補助金
開業資金を自己資金だけで賄えない場合、以下の調達方法があります。
日本政策金融公庫の融資
新規開業者向けの融資制度が充実しています。「新規開業資金」は融資限度額が7,200万円(うち運転資金4,800万円)で、無担保・無保証人で申し込める制度です。審査は厳しいため、事業計画書をしっかり作成する必要があります。
信用保証協会を利用した制度融資
各自治体と信用保証協会、金融機関が連携した融資制度です。日本政策金融公庫と併用して利用することも可能です。
補助金・助成金
小規模事業者持続化補助金など、サロン開業に活用できる補助金があります。補助金は返済不要ですが、申請には審査があり、採択されない場合もあります。また、後払いのため、一旦は自己負担が必要な点にも注意が必要です。
サロン開業の流れと準備のポイント
サロン開業までの具体的な準備手順を解説します。
コンセプト設計とターゲット選定
サロン経営で最も重要なのが、コンセプトとターゲットの設定です。
コンセプトとは、「誰に」「何を」「どのように」提供するのかを明確にしたものです。「30代〜40代の働く女性に、日常から離れた癒しの時間を提供する」「産後の体型を気にする女性に、子連れで通える痩身エステを提供する」といった形で言語化しましょう。
ターゲットは、理想のお客様像を具体的にイメージしたものです。年齢層、職業、悩み、価値観などを詳しく設定することで、サービス内容や価格設定、集客方法も決めやすくなります。
収支計画と事業計画書の作成

融資を受ける場合はもちろん、そうでなくても事業計画書を作成することをおすすめします。
事業計画書には、サロンのコンセプト、ターゲット、メニューと価格、売上目標、収支計画、集客方法などを記載します。
収支計画では、月間の売上目標と経費を見積もり、どれくらいの売上で黒字になるのか(損益分岐点)を把握します。この数字を基準に、必要な客数や客単価を逆算して目標を設定しましょう。
物件選びのチェックポイント
テナントやマンションを借りる場合、物件選びは慎重に行いましょう。
確認すべきポイントとして、ターゲット層が通いやすい立地か、周辺の競合状況はどうか、広さや間取りは施術に適しているか、水回りの設備は十分か、サロン営業が認められている物件か、契約条件(賃料、保証金、原状回復の範囲など)は妥当か、といった点があります。
物件契約は開業準備の中でも最も高額な支出になることが多いため、複数の物件を比較検討しましょう。
メニューと価格の設計
メニューと価格は、サロンの収益を左右する重要な要素です。
メニュー設計のポイントは、ターゲットの悩みを解決できる内容になっていること、競合との差別化ポイントがあること、リピートにつながる設計になっていることです。
価格設定では、「安くしないと来てもらえない」と考えて低価格にしてしまうケースがありますが、これは避けるべきです。価格が安すぎると利益が出にくくなるだけでなく、サロンの価値も低く見られてしまいます。提供する価値に見合った価格を設定しましょう。
サロン経営の集客方法|オンラインとオフライン
サロン経営で多くの方が悩むのが集客です。効果的な集客方法を解説します。
ホームページとSEO対策
サロンの公式ホームページは、信頼性を高めるために重要です。
ホームページには、サロンのコンセプト、施術者のプロフィール、メニューと料金、アクセス、予約方法、お客様の声などを掲載します。
「地域名+サロンの種類」で検索した際に上位表示されると、新規のお客様からの問い合わせにつながります。ブログを活用してお役立ち情報を発信することも、検索からの流入を増やす効果があります。
SNS活用のコツ|Instagram・LINE公式アカウント
Instagramは、ビジュアルで訴求できるためサロン集客と相性が良いツールです。
投稿内容としては、施術のビフォーアフター(お客様の許可を得た上で)、サロンの内装や雰囲気、施術風景、スタッフの紹介などが効果的です。投稿には地域名やサービス名のハッシュタグをつけて、検索されやすくしましょう。
LINE公式アカウントは、リピーター獲得に効果を発揮します。友だち登録してくださったお客様に、予約の空き状況やキャンペーン情報を直接配信できます。ショップカード機能でポイントカードのデジタル化も可能です。
Googleビジネスプロフィールへの登録
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録しておくと、「地域名+サロン」で検索した際にGoogleマップとともに店舗情報が表示されます。
無料で利用でき、営業時間、住所、電話番号、写真、口コミなどを掲載できます。特に地域密着型のサロンにとっては、非常に重要な集客チャネルです。登録がまだの方は、ぜひ設定しておきましょう。
ホットペッパービューティーの活用
ホットペッパービューティーは、美容系予約サイトの中でも認知度が高く、多くのお客様が利用しています。
掲載料はかかりますが、開業直後でサロンの認知度が低い段階では、新規集客に効果を発揮します。ただし、クーポン目的の来店が多い傾向があるため、初回来店後にリピーターになっていただく工夫が重要です。
LINE公式アカウントへの誘導や、次回予約の提案など、ホットペッパービューティー以外での接点を作ることを意識しましょう。
チラシ配布と紹介の仕組み
オンラインだけでなく、オフラインの集客も有効です。
地域密着型のサロンでは、ターゲットが住んでいるエリアへのチラシ配布が効果的な場合があります。ポスティングだけでなく、近隣店舗への設置依頼も検討してみましょう。
紹介や口コミは、信頼性の高い集客方法です。紹介してくださった方と紹介された方の両方に特典を用意するなど、紹介が生まれやすい仕組みを作ることがポイントです。
サロン経営を軌道に乗せるために必要なこと
開業後、経営を安定させるために必要なポイントを解説します。
リピーターを増やす仕組みづくり
サロン経営を軌道に乗せるために最も重要なのは、リピート率の向上です。
新規のお客様を集めるには広告費や手間がかかりますが、リピーターはそうしたコストをかけずに来店してくださいます。売上の安定化には、リピーターの存在が欠かせません。
リピート率を高めるためのポイントとして、施術の満足度を高めること、来店時に次回予約を必ず提案すること、来店後にお礼のメッセージを送ること、お客様の情報をカルテに記録して覚えておくこと、定期的に通いたくなるコースや回数券を用意することなどがあります。
競合との差別化戦略
サロンが増え続けている今、「選ばれる理由」を明確にすることが重要です。
差別化の切り口としては、施術技術の専門性(特定の悩みに特化するなど)、独自のメニューやサービス、ターゲットの絞り込み、接客スタイルや空間の雰囲気、通いやすさ(営業時間、予約のしやすさなど)といったものがあります。
すべてで競合に勝つ必要はありません。自分の強みを活かせる部分で、明確な違いを打ち出すことが大切です。
数字を把握して経営判断に活かす

サロン経営を成功させるには、感覚ではなく数字に基づいた判断が必要です。
把握すべき数字として、売上(日別・月別)、客数(新規・リピート別)、客単価、リピート率、各集客チャネルからの来店数、経費の内訳、利益などがあります。
これらの数字を定期的に確認することで、どこに問題があるのか、何を改善すべきなのかが見えてきます。予約管理システムや会計ソフトを活用して、数字を把握しやすい仕組みを作っておきましょう。
サロン経営でよくある失敗と対策
サロン経営でよくある失敗パターンと、その対策を解説します。
集客方法がわからないまま開業する
「オープンすればお客様が来る」と考えて開業すると、思うように集客できずに苦しむことになります。
開業の2〜3ヶ月前から集客の準備を始め、オープン時にある程度の予約が入っている状態を目指しましょう。SNSでの情報発信、Googleビジネスプロフィールへの登録、チラシの準備など、複数の集客チャネルを用意しておくことが大切です。
価格設定で失敗する
「安くしないと来てもらえない」と考えて低価格に設定してしまうケースがあります。しかし、価格が安すぎると利益が出にくく、経営が苦しくなります。
また、一度安い価格で始めてしまうと、後から値上げするのは難しくなります。開業時から、提供する価値に見合った適正価格を設定しましょう。
新規集客ばかりに注力してしまう
新規のお客様を集めることに注力するあまり、リピーター獲得がおろそかになるケースがあります。
新規集客にはコストがかかりますが、リピーターはコストをかけずに売上をもたらしてくれます。新規集客とリピーター獲得のバランスを意識しましょう。
資金繰りの見通しが甘い
開業資金だけでなく、運転資金の確保も重要です。開業後すぐに売上が安定するとは限らないため、最低でも6ヶ月分の運転資金を用意しておきましょう。
また、毎月の収支を把握し、資金繰りに余裕を持った経営を心がけることが大切です。
サロン経営者の悩みと解決のヒント
サロン経営者の方からよくいただくご相談に回答します。
思うように集客できない場合の対処法
集客がうまくいかない場合は、まず原因を分析しましょう。
ホームページやSNSは見られているのか、見られているのに予約につながらないのか、予約は入るがキャンセルが多いのかなど、どの段階で問題が起きているかを把握することが大切です。
アクセス解析ツールを使ってホームページの閲覧数を確認したり、SNSのインサイト機能で投稿の反応を分析したりして、改善点を見つけましょう。
リピート率を上げたい場合のポイント
リピート率が低い場合は、施術の満足度、接客、空間の雰囲気、価格と価値のバランスなど、さまざまな観点から原因を探ります。
お客様アンケートを実施して直接フィードバックをいただくのも効果的です。また、次回予約の提案を徹底しているかどうかも確認しましょう。来店時に次回予約を取ることで、リピート率は大幅に向上します。
売上をもっと伸ばしたい場合の考え方
売上を伸ばすには、客数を増やす、客単価を上げる、来店頻度を上げる、という3つの方向性があります。
客単価を上げるには、オプションメニューの提案、セットメニューの導入、物販の強化などが有効です。来店頻度を上げるには、次回予約の徹底や定期的なキャンペーン情報の発信が効果的です。
現状の数字を分析して、改善余地の大きいところから取り組みましょう。
1人でサロン経営する際の限界への対処
1人サロン経営では、施術・接客・集客・経理・清掃などすべてを一人でこなす必要があり、時間的・体力的な限界を感じることがあります。
対策としては、予約システムや会計ソフトを活用して業務を効率化する、外注できる業務(ホームページ制作、SNS運用、経理など)は専門家に依頼する、繁忙期はスタッフの雇用を検討する、といったことが考えられます。
すべてを完璧にこなそうとせず、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
まとめ|サロン経営成功のポイント
サロン経営のやり方について、開業準備から集客方法まで解説してきました。最後に、成功のポイントをまとめます。
明確なコンセプトとターゲット設定
「誰に」「何を」提供するサロンなのかを明確にすることで、すべての判断がしやすくなります。競合との違いを打ち出し、選ばれるサロンを目指しましょう。
十分な資金計画と準備期間
開業資金だけでなく運転資金も確保し、余裕を持った資金計画を立てましょう。開業準備には一般的に3〜6ヶ月程度の期間が必要です。
複数の集客チャネルを用意する
ひとつの方法に頼らず、ホームページ、SNS、Googleビジネスプロフィール、予約サイト、チラシなど、複数の集客チャネルを組み合わせましょう。
リピーターを増やす仕組みを作る
新規集客だけでなく、リピート率を高めることが経営安定の鍵です。次回予約の提案、来店後のフォロー、顧客情報の管理を徹底しましょう。
数字に基づいた経営改善
売上、経費、リピート率などの数字を定期的に確認し、問題があれば早期に対策を打ちましょう。感覚ではなくデータに基づいた判断が、経営を良い方向に導きます。
サロン経営は簡単ではありませんが、しっかりとした準備と継続的な改善によって、成功への道は開けます。この記事でお伝えした内容を参考に、あなたの理想のサロンを実現してください。

