リラクゼーションサロンの集客7つを解説。優先すべきおすすめ方法は?

リラクゼーションサロンを経営されている方にとって、最も頭を悩ませるのが「どうやって新規のお客様を集めるか」という集客の問題ではないでしょうか。
施術の腕には自信があっても、お客様が来なければサロンは成り立ちません。
実は、リラクゼーションサロンの集客には、今すぐ取り組める方法から中長期的に効果を発揮する方法まで、さまざまな選択肢があります。
この記事では、個人サロンや小規模サロン経営者の方に向けて、実践的な集客方法を7つご紹介します。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、そして「どの方法から始めるべきか」という優先順位についても具体的に解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
リラクゼーションサロンの集客が難しい理由
集客方法をご紹介する前に、なぜリラクゼーションサロンの集客が難しいのか、その理由を整理しておきましょう。原因を理解することで、効果的な対策を打てるようになります。
競合サロンの数が非常に多い
整体院やリラクゼーションサロンなど、マッサージを提供するお店の数は全国のコンビニエンスストアの数を超えるといわれています。これだけ多くの競合がいる中で、自分のサロンを選んでもらうのは簡単ではありません。
例えばホットペッパービューティーで「大阪府、リラクゼーションサロン」で調べてみても、2424件のサロンがヒットします。
ここに掲載のないサロンを含めるともっと数があるため、明確なコンセプトのないリラクゼーションサロンでは低価格競争に巻き込まれるか、お客様に見付けてももらえず、サロン経営に行き詰まることが目に見えています。
リピート率の低さが経営を圧迫する
リラクゼーションサロンの平均リピート率は約30%程度、美容業界の中では最下位とも言われています。
他の美容サロンと比較すると、リラクゼーションサロンは「見た目が変わる」わけではなく、あくまでも感覚でしか変化を感じ取れないため、リピートさせるための動機付けが弱くなってしまうのです。
エステサロンのリピート率は、新規予約から3カ月以内、6カ月以内どちらの場合も約20%で、美容系サロンの中では低い傾向です。リラクゼーションサロンも同様の傾向があり、新規集客だけに頼った経営では安定しません。
効果が実感しにくく口コミが広がりにくい
リラクゼーションサロンやマッサージを選ぶとき、ブランド名はあまり影響しません。お客様は、効果を求めています。しかし、その効果が目に見えにくいため、友人や家族に勧めるという行動につながりにくい側面があります。
リラクゼーションサロンの集客方法7選

それでは、具体的な集客方法を7つご紹介していきます。それぞれの方法には特徴があり、サロンの状況や目標によって優先順位が変わってきます。
1. Googleビジネスプロフィールの最適化とMEO対策
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、リラクゼーションサロンにとって最も重要な集客ツールのひとつです。無料で利用でき、即効性も期待できるため、まだ登録していない方は今すぐ取り組むべき施策です。
MEO対策とは何か
MEO対策とは、Googleマップに登録されている店舗の検索順位を上昇させる施策のことです。対策に成功するとGoogleマップのみならず、Google検索の検索結果でも自社のビジネスが上に表示されるようになります。
スマートフォン検索の普及により、近隣エリアでお店やサービスを探すユーザーが急増しており、Googleマップでの上位表示は集客力を大きく左右する重要なポイントとなっています。
MEO対策に関してもっと詳しく解説している記事はこちら↓

具体的な設定方法
Googleビジネスプロフィールに登録をしないことには、MEO対策はできません。まずは、Googleビジネスプロフィールにお店の情報を登録しましょう。営業時間、電話番号、写真、サービス内容などの基本情報を充実させることが大切です。
ビジネス名は正確に入力し、公式名称を使用します。キーワードを詰め込んだり、余計な情報を追加しないようにしましょう。
ユーザーが行きたくなるような写真を登録しましょう。ただ、実際とは異なるような写真を設定するのは控えましょう。あくまでも、お店のイメージを伝えることが重要です。
口コミへの対応が重要
特に重要なのが口コミへの対応です。MEO対策を導入した結果、ユーザーが検索して電話をかける行動は対策前に比べ、平均約4倍に増加しました。また、店舗までのルート検索は対策前に比べ、平均約5倍に増加しました。
効果が出るまでの期間
MEO対策はSEO対策に比べて上位表示までの期間が短い傾向にあります。SEO対策は一般的には上位表示まで6ヶ月~1年はかかりますが、MEO対策の場合は、早ければ1週間ほどで上位表示を実現することができます。
メリット
- 無料で始められる
- 地域名での検索に強い
- 効果が出るまでの期間が比較的短い
- 電話予約や経路案内への導線が作りやすい
デメリット
- 情報更新を継続する必要がある
- ネガティブな口コミへの対応が必要
- 競合が多いエリアでは上位表示が難しい場合がある
2. インスタグラムを活用した集客(2025年最新版)
インスタグラムは、リラクゼーションサロンと相性の良いSNSです。視覚的に施術の様子やサロンの雰囲気を伝えられるため、お客様の来店意欲を高めやすいという特徴があります。
2025年最新のアルゴリズム対策
インスタグラムのアルゴリズムは頻繁に変化しますが、2025年1月時点では「リーチ最大化」が重視されています。すでにフォロワーになっている方には「いいね」が、まだつながりのない方には「シェア(保存や共有)」が重要な評価指標になっています。
また、ユーザーの滞在時間を長くする投稿が優遇される傾向にあるため、興味を引くコンテンツ作りが求められます。
ハッシュタグの正しい使い方
従来は「ハッシュタグを10〜30個つけるべき」と言われていましたが、Instagram責任者が「ハッシュタグを使ってもリーチが劇的に伸びるわけではない」と明言しています。2025年現在は、文脈に沿った3〜5個程度に絞ることが推奨されています。
ハッシュタグよりも、投稿内容そのものの質やユーザーの興味・行動履歴の方が優先されるため、見る人にとって価値のある情報を発信することに注力しましょう。
投稿のタイミング
投稿後1〜2時間以内のエンゲージメント(いいね、コメント、保存など)が最も重要です。平日の朝7〜9時、昼休み12〜13時、夜19〜22時がユーザーがアクティブな時間帯とされています。インサイト機能で自分のフォロワーがオンラインになる時間を確認し、その時間帯に投稿すると効果的です。
リール動画の活用
発見タブやリール機能の優先度が高まっており、短い動画コンテンツが効果的です。15〜30秒程度の施術紹介やストレッチ方法の解説動画などを投稿することで、新規フォロワーの獲得につながります。
3. ポータルサイトへの掲載
ホットペッパービューティーには、リラクゼーションサロンのジャンルがあり、掲載料を払えば、だれでも載せることができます。
すでにサロンを探しているお客様が集まるプラットフォームです。新規集客の即効性が高い方法といえます。
効果的な活用法
リラクゼーションサロンを探しているお客様が条件にあったサロンを探すために各種サイトを見ることが多く、複数のサロンを一度に比較検討できます。その中で他サロンとの差別化やブランディングができるかがポイントとなります。
ポータルサイトだけで集客することは難しいので、他の集客・宣伝方法と組み合わせて実施しましょう。
4. ホームページの作成とSEO対策

サロンのホームページはもはや必須のWeb集客・価値教育媒体です。
自社のホームページを作成し、検索エンジンからの集客を目指します。中長期的な視点が必要ですが、一度軌道に乗れば安定した集客源になります。
効果的なホームページの作り方
リラクゼーションサロンのホームページでは、以下の情報を充実させることが重要です。
- サロンのコンセプトや想い
- 施術メニューと料金の詳細
- スタッフの紹介と資格
- アクセス方法と営業時間
- お客様の声や施術事例
- よくある質問
- 予約フォームや電話番号
メリット
- 長期的に安定した集客が期待できる
- 広告費をかけずに集客できる
- サロンの世界観を自由に表現できる
デメリット
- 効果が出るまで最低3〜6ヶ月かかる
- ホームページ制作に費用がかかる
- 継続的なコンテンツ更新が必要
5. SNS全般の活用
インスタグラムだけではなく、お客様層によってはTikTokやYouTubeなどの活用も幅広く検討すべきです。1つの集客媒体を更新しているからと言って安心するのではなく、少しずつ多くの媒体への発信を検討してください。
ホットペッパービューティーをみた見込み顧客がインスタグラムを確認する、Webサイトを検索する、YouTubeなどの媒体で価値を感じてから来店するなど相乗効果が期待できます。
見込み顧客の行動フロー
ホットペッパービューティーで検索
↓
気になるサロンを発見
↓
───────────────
→インスタグラム
→Webサイト
→ YouTube で雰囲気確認 など
───────────────
↓
価値を感じる
↓
来店・予約
リラクゼーションサロン、マッサージ店を探しているお客様に情報を届けることはもちろんですが、ホームページやポータルサイトとは違い、現状では探していない方へのアピールもすることができ、潜在的な見込みのお客様へアプローチが可能です。
SNSはリラクゼーションサロンやマッサージ店を認知させるために非常に効果的であるため、ブログやホームページとあわせて活用していくのが集客のポイントです。
メリット
- 基本的に無料で利用できる
- 拡散力が高い
- 潜在顧客にもアプローチできる
デメリット
- 継続的な投稿が必要
- 効果が出るまで時間がかかる
- 複数のSNSを運用するのは手間がかかる
6. チラシ・ポスティングによる地域密着型集客
デジタルマーケティングが主流の今でも、地域密着型のリラクゼーションサロンにとって、チラシやポスティングは効果的な集客方法のひとつです。
効果的なチラシの作り方
チラシは自作するほか、クオリティにこだわりたい場合には業者に作成を依頼する方法があります。リラクゼーションサロンやマッサージはイメージが重要な部分もあるため、できるだけプロに作成を依頼するとよいでしょう。
チラシ配りは継続して行わなければ効果が期待できないため、店舗で手の空いているスタッフが順番に行って続けられる仕組みを作りましょう。チラシは1,000枚出して1成果という数字を追っていく集客方法です。
リーフレットをつくっておけば、いろんな使い方ができます。サロン周辺のカフェなどに置かせてもらう、はじめてサロンに来られた人に渡す、顧客さんに渡して紹介してもらうなどの活用ができます。
メリット
- 地域の見込み客に直接アプローチできる
- 高齢者など、インターネットをあまり使わない層にも届く
- サロンの場所を認知してもらえる
デメリット
- 反響率が低い(0.01〜0.3%程度)
- デザイン・印刷・配布に費用がかかる
- 効果測定が難しい
7. 既存顧客からの紹介・口コミ促進とリピート対策
マッサージ店・リラクゼーションサロンが生き抜くためには、リピート客をどれだけ掴めるかが重要となります。特に地方では人口に限りがあるため、リピートされる仕組みがなければ、衰退していくことにつながります。
LINE公式アカウントの活用
公式LINEはリピート率を高めることに非常に効果的です。リッチメニューのリンクから、自店の興味を高めることができたり、定期的なメッセージを配信することで、再来店を促すことができます。
無料で、あいさつメッセージからステップ配信を組むことも出来、2回目の来店を促すには非常に効果的に働くでしょう。公式LINEには付属のサービスで予約機能をつけることも可能です。
LINEの公式アカウントを作って集客をするのも効果的です。メッセージの一斉配信を活用したり、登録時の特典を用意したりすれば、リピーターになってくれる可能性があります。無料のプランから試して利用できるので、店舗の規模に関係なく利用できるのがメリットです。
メリット
- 獲得コストがほとんどかからない
- 信頼度の高い見込み客が集まる
- リピート率が高い
デメリット
- 既存顧客の満足度が低いと逆効果
- すぐに効果が出るわけではない
- 無理に口コミをお願いすると印象が悪くなる
優先すべきリラクゼーションサロン集客方法の順番
7つの集客方法をご紹介しましたが、すべてを同時に始めるのは現実的ではありません。サロンの状況や予算に応じて、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
開業直後・集客ゼロの状態から始める場合
まず最優先で取り組むべきは、Googleビジネスプロフィールの登録と最適化です。無料で始められ、地域で検索するお客様に見つけてもらいやすくなります。
次に、ポータルサイトへの掲載を検討しましょう。開業直後は認知度がゼロなので、すでにお客様が集まっているプラットフォームに掲載することで、早期に予約を獲得できます。
同時進行でインスタグラムアカウントを開設し、サロンの雰囲気や施術の様子を発信し始めましょう。
ある程度の顧客基盤ができている場合
既存のお客様がいる場合は、紹介・口コミの促進とリピート対策に力を入れましょう。満足してくださっているお客様からの紹介は、最も費用対効果の高い集客方法です。
並行してMEO対策を強化し、地域での認知度を高めていきます。Googleビジネスプロフィールへの投稿を定期的に行い、口コミを増やす努力を続けることで、徐々に検索順位が上がっていきます。
ホームページの充実とSEO対策も、この段階から本格的に取り組むとよいでしょう。
広告予算がある場合
月に数万円の広告予算を確保できる場合は、ポータルサイトの上位プランやInstagram広告を検討できます。
ただし、広告に頼りすぎると、広告をやめた途端に集客が止まってしまいます。広告と並行して、長期的な資産となるホームページのコンテンツ充実やSNSでのフォロワー獲得にも取り組みましょう。
人手や時間が限られている個人サロンの場合
一人で運営している個人サロンの場合、すべての集客施策を完璧にこなすのは難しいかもしれません。そんな時は、Googleビジネスプロフィールとインスタグラムの2つに絞って注力することをおすすめします。
週に1回、10〜15分程度の時間を確保して、Googleビジネスプロフィールへの投稿とインスタグラムの更新を行うだけでも、徐々に効果が現れてきます。
リラクゼーションサロン集客で重要なポイント
どの集客方法を選ぶにしても、効果を最大化するために意識すべきポイントがあります。
サロンの強みを明確に打ち出す

多くのリラクゼーションサロンは、他のサロンとの違いや独自の特徴を明確にするためのサロンのコンセプトをハッキリさせる必要があります。
例えば、リラクゼーションサロンのコンセプトを単に癒されたい方にするのではなくて、「妊活に取り組んでいる人のこころとカラダを癒やすリラクゼーションサロン」にするとどうでしょうか。ただこのコンセプトは、誰でもできるわけではありません。自身が実際に妊活を経験し、そのときココロが疲れた経験がある人や、これまでも妊活する人をたくさんサポートしてきた経験がある人、そしてそんな人に癒しを提供できるスキルがある人でしか説得力はありません。
お客様の悩みを解決できることをアピールする
リラクゼーションサロン・マッサージの集客には「お客様の悩みを解決できるかどうか」をアピールするのがポイントです。リラクゼーションサロン・マッサージ店を訪れるお客様は、自分の悩みを解決できるお店かどうかを調べてから来店されることがほとんどです。
店舗の強みはお客様が店舗を訪れて得られるメリットとほぼ同じです。マッサージスタイル、価格、お店の雰囲気など、他店よりもどんな点で優れているか考えてみましょう。
継続的な情報発信が重要
MEO対策のトレンドは日々変化しているため、作りっぱなしで放っておくと反響を得ることが難しくなってしまいます。これはMEO対策に限らず、すべての集客施策に共通することです。
リラクゼーションサロン集客の注意点
集客活動で避けるべき注意点についてもお伝えします。
過度な割引は避ける
マッサージ店は原価率が低く、売上のほとんどが粗利益となります。だからといって、安めの価格設定にすることは注意が必要です。また大手が安いからと対抗しようとして低価格にするのも望ましくありません。
誇大広告や効果の断定表現に注意
WEB広告など広告を利用する際に、不当表示に気をつけなければいけません。薬機法などの規定が厳しく設定されています。例えば、「治療」や「予防」などの文言は使っていけないほか、誰にでも効果があるという表現は使ってはいけません。
複数の集客方法を組み合わせる
ターゲットを明確にする、安易な値引きを避ける、リピートを促す施策を取り入れることで、効果的な集客が実現します。さらに、ポータルサイト活用、チラシ配布、ブログ発信など、多角的なアプローチが不可欠です。
まとめ。継続的な取り組みが集客成功の鍵
リラクゼーションサロンの集客方法を7つご紹介してきました。
Googleビジネスプロフィール、インスタグラム、ポータルサイト、ホームページSEO、SNS全般、チラシ、紹介促進と、それぞれに特徴があり、サロンの状況によって優先順位が変わります。
最も大切なのは「今日から始められることに取り組む」ことです。すべてを完璧にやろうとすると、結局何も進まないことがあります。まずはGoogleビジネスプロフィールの登録とインスタグラムの開設から始めてみてはいかがでしょうか。
そして、集客は一度やって終わりではなく、継続的な取り組みが必要です。週に1回、月に1回と、無理のない範囲で情報発信を続けることで、徐々に認知が広がり、お客様が集まるサロンへと成長していきます。
この記事でご紹介した方法を参考に、あなたのサロンに合った集客施策を見つけて、実践してみてください。素晴らしい施術とサービスを提供しているあなたのサロンに、一人でも多くのお客様が訪れることを願っています。

