美容室のカウンセリングで売上アップ|リピートに繋げる接客の手順を解説

美容室のカウンセリングはリピート率と売上を直接左右する最重要プロセスです。

ホットペッパービューティーアカデミーの調査によれば、女性客がリピートを決める要因としてカウンセリングを挙げた割合は32.9%にのぼり、仕上がりの次に高い数値です。逆に、カウンセリングが離脱原因になっているケースも24.7%あることから、丁寧なヒアリングと的確な提案が「また来たい」を生む最短ルートといえます。

美容室の倒産件数が過去最多ペースで増加している今、技術力だけでは生き残れない時代に突入しています。

帝国データバンクの調査によると、2024年度の美容室倒産件数は197件に達し、前年同期比で約2割増という記録的な水準で推移しています。

そんな厳しい環境でも高いリピート率を維持しているサロンに話を聞くと、技術力に加えて「カウンセリングの丁寧さ」を重視しているケースが多く見られます。

この記事では、美容室経営者・美容師の方に向けて、カウンセリングの重要性から具体的な手順、リピート率を上げるコツ、よくある失敗パターンまで、実践的な内容をわかりやすく解説していきます。

技術力に自信があるのにリピートが伸び悩んでいる、という方こそ、ぜひ最後まで読んでみてください。きっとヒントが見つかるはずです。

目次

美容室のカウンセリングとは?なぜ重要なのか

美容室のカウンセリングとは、施術前にお客様の髪の状態・悩み・希望のスタイルをヒアリングし、最適な施術を提案するプロセスのことです。単なる事前確認ではなく、お客様との信頼関係を築く時間であり、リピート率や売上に直結する重要な要素です。

カウンセリングを「とりあえず希望を聞くだけの時間」と思っているとしたら、それが機会損失の原因かもしれません。

お客様の満足度を左右するプロセスである

どんなに高い技術を持っていても、お客様の希望を正確に把握できなければ満足してもらえません。

ホットペッパービューティーアカデミーが実施したMOT(顧客満足)調査によると、女性客がリピートを決める要因としてカウンセリングを挙げた割合は32.9%にのぼり、施術の仕上がりに次ぐ数値です。一方で、サロンから離れてしまう「離脱」の要因としてもカウンセリングは24.7%と上位に入っています。

つまり、カウンセリングは「また来たい」を生む要因にも、「もう行かない」と思わせる原因にもなりうるのです。

また、お客様が美容室選びで重視するポイントとして「毎回同じサービスではなく、自分の気持ちや状況に応じたサービスを提供してくれること」を挙げた割合は65.3%という調査結果もあります。お客様一人ひとりに寄り添う姿勢が、選ばれるサロンの条件になっています。

リピート率と売上に直結する

美容室のカウンセリングがなぜ重要なのかを解説した記事

カウンセリングが丁寧であればあるほど、お客様は「ちゃんと話を聞いてくれる」「自分のことをわかってくれている」という安心感を持ちます。その積み重ねが、指名リピートにつながります。

一般的に、新規のお客様を獲得するコストは既存のお客様を維持するコストの5倍ともいわれています。リピート率を1割高めるだけで、売上構造が大きく変わるのです。

実際に、カウンセリングへの注力でリピート率を向上させたサロンの事例は多くあります。

ある美容室では、来店周期をカウンセリングでコントロールすることでリピート率8割超えを実現しているとのことです。

クレームを防ぐためにも欠かせない

美容室でよくあるクレームの多くは、「イメージと違った」「こんなはずじゃなかった」というコミュニケーション不足から生まれます。カウンセリングで事前にイメージをすり合わせておくことで、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。

お客様は、思っていた仕上がりと違っても、その場で美容師に伝えないことがほとんどです。だからこそ、施術前のカウンセリングが重要になります。

美容室のカウンセリングの基本的な流れ【8ステップ】

美容室のカウンセリングは、①挨拶・自己紹介→②カウンセリングシートの記入→③口頭ヒアリング→④希望スタイルの確認→⑤悩みの深掘り→⑥ライフスタイルの確認→⑦アレルギー・健康状態の確認→⑧施術内容・料金・時間の最終確認、という8つのステップで進めるのが基本です。

各ステップをていねいに踏むことで、仕上がりへの満足度が格段に上がります。

  1. ステップ1:挨拶と自己紹介で第一印象を良くする
    初めて来店されたお客様には、カウンセリングの前に必ず挨拶と自己紹介をしましょう。人は最初に受けた印象がその後のイメージに強く影響する「初頭効果」があります。「本日担当させていただく〇〇です」と一言添えるだけで、お客様の緊張もほぐれてカウンセリングがスムーズに進みます。明るい笑顔は、意識して作るのがポイントです。普段から鏡の前で練習している美容師さんも多く、疲れが出やすい日ほど意識すると差がつきます。
  2. ステップ2:カウンセリングシートで基本情報を収集する
    待ち時間を活用してお客様自身に記入してもらうことで、効率よく詳細な情報を得られます。カウンセリングシートには、氏名・連絡先などの基本情報に加え、髪質・髪の悩み・希望スタイル・施術頻度・アレルギーの有無などを含めておきましょう。記入してもらった内容は、口頭での確認の出発点になります。最近はスマートフォンから入力できるデジタルカウンセリングシートも普及しており、紙への転記作業を省きながら情報管理もできるため、業務効率が大幅に向上します。
  3. ステップ3:口頭でのカウンセリングで詳細を聞き出す
    カウンセリングシートを確認したら、口頭でさらに詳しく聞いていきます。ここでのポイントは、椅子に座っていただいたお客様の半歩斜め後ろに座り、鏡越しに目線が合うよう位置取りすること。人は最も気になることを先に言葉にする傾向があり、冒頭のひと言に今回の来店の核心が現れることが多いためです。

    「今日はどういうイメージにしますか?」とまず大きな問いかけをすることで、お客様の本音が自然と出てきやすくなります。人は最も気になることから先に言葉にする傾向があるため、冒頭のひと言に今回の来店の核心が現れることが多いのです。メニューから入るより、まずイメージから入る質問の仕方が、深いニーズを引き出す近道です。
  4. ステップ4:希望のヘアスタイルを具体的に確認する
    「どんな髪型にしたいか」を、できるだけ具体的に聞き出します。「5センチ切りたい」という希望があれば、実際に髪先から5センチを指で示して目で見て確認してもらう。「ボブにしたい」なら、お客様が思い描いている長さや形を一緒に確認する。このひと手間が、仕上がりのズレを防ぎます。参考画像を活用する場合は3〜5枚が理想的とされています。1枚だけだとその写真に引っ張られすぎる、多すぎると方向性に迷うという現場の声も多くあります。ヘアスタイル写真だけでなく、好きな女優やモデルの写真も、全体の雰囲気を共有するのに役立ちます。
  5. ステップ5:髪の悩みや気になることを深掘りする
    来店されるお客様の多くが、何らかの髪の悩みを抱えています。「くせ毛でいつもスタイリングに時間がかかる」「パサつきが気になるけど何をしてもよくならない」など、悩みは人それぞれです。カウンセリングで丁寧に聞くことで、施術メニューの提案精度が上がります。
  6. ステップ6:普段のヘアケアやライフスタイルを確認する
    自宅でのヘアケアやスタイリングの状況を確認しておくことが、的外れな提案を防ぐ鍵になります。朝のスタイリングに時間をかけられるか、どんなスタイリング剤を使っているか、ドライヤーの使い方はどうかなど、日常のライフスタイルを把握しましょう。たとえば、「朝5分しかスタイリングに使えない」とわかれば、乾かすだけで自然にまとまるカットや、手入れのしやすいカラーを優先して提案できます。ライフスタイルに合わせた提案ができると、「この美容師さんは私の生活をわかってくれている」という信頼感につながります。
  7. ステップ7:アレルギーや健康状態を確認する
    アレルギーがあるお客様には使える薬剤が限られるため、必ず事前に確認しておきましょう。妊娠中・授乳中・持病がある場合も施術に影響する可能性があります。カウンセリングシートに記入欄を設けておくことで、聞き忘れを防げます。お客様の安全を守るうえで、この確認は省略できないステップです。
  8. ステップ8:施術内容・料金・時間を最終確認する
    カウンセリングの締めくくりとして、実際に行う施術の内容・かかる時間・料金を必ず確認しましょう。予約時の内容より料金が上がる場合は、必ず事前に伝えて了承を得ることが大切です。「追加で〇〇円かかりますが、いかがでしょうか」と丁寧に伝えましょう。ただし、初回のお客様に予約時より大幅に高いメニューを提案するのは控えた方が無難です。信頼関係が生まれてからの提案の方が、受け入れてもらいやすくなります。

リピート率を上げる!カウンセリング中に意識したい6つのコツ

基本の流れをおさえたうえで、リピート率をさらに高めるには「聞き方」「伝え方」「共有の仕方」に工夫が必要です。以下の6つのコツを意識するだけで、お客様の満足度と再来店率が変わってきます。

コツ1:「一言目」を逃さず、カルテに残す

お客様がカウンセリングで最初に口にすることには、その日の来店の目的が凝縮されていることが多いです。

「カットどうしますか?」とメニューから入るのではなく、「今日はどんなイメージにしたいですか?」と大きな問いかけをすることで、お客様の本音が引き出しやすくなります。その最初のひと言を必ずカルテに書き留めておくことで、提案の精度が格段に上がります。

実践している美容師の中には、カウンセリングの場でメモを取りながらヒアリングをしている方もいます。「今日気になっていること」「目指したい雰囲気」「普段のお手入れ状況」の3点を意識して聞き出すことで、表面的な要望だけでなく根本にある悩みまでつかみやすくなります。

コツ2:お客様を決して否定しない

美容室のカウンセリングでリピート率を上げる方法を解説した記事

持ってきた写真や希望に対して、否定的な言葉は使わないことが基本です。

「これは難しいですね」「この髪質では無理ですよ」という言い方は、お客様を傷つけます。まずは「この雰囲気、素敵ですね」と肯定してから、「今の髪の状態だと少し工程が必要かもしれません」「こちらのスタイルも近い雰囲気で、今の髪質に合わせやすいと思います」と代替案を提示しましょう。

肯定してから提案するという流れを意識するだけで、カウンセリングの雰囲気が柔らかくなり、お客様も希望を伝えやすくなります。

コツ3:できないことははっきり伝え、代替案をセットで提示する

無理な希望を受け入れて失敗するより、できないことを正直に伝えた方が信頼につながります。ただし「できません」で終わらせるのではなく、「なぜできないのか」を専門用語なしで説明し、「こうすれば理想に近づけます」という代替案を必ずセットで伝えましょう。

たとえば、ハイトーンカラーを希望されたが毛髪のダメージが大きいとわかった場合、「今の状態でブリーチすると切れ毛が増えやすくなってしまいます。まずトリートメントで髪の状態を整えながら段階的に明るくしていく方法だと、仕上がりも長持ちしやすいですよ」というように、制限の理由とプロとしての代替案を一緒に伝えることができると、お客様の信頼を得やすくなります。

コツ4:視覚で共有し、認識のズレを防ぐ

言葉だけでは、美容師とお客様の感覚にズレが生じやすいです。ヘアカタログやタブレット端末を使って、「この長さですか」「この色味ですか」と一緒に画面を見ながら確認することが大切です。

たとえばボブを希望する場合でも、「ボブ」のイメージは人によって全く違います。「5センチ切りたい」という希望も、実際に指で示して確認するのが確実です。視覚を使った共有は、クレームリスクを下げる最も効果的な方法のひとつです。

コツ5:施術中もこまめに声をかける

カウンセリングで共有したイメージも、施術が進むにつれてズレが生じることがあります。カットの途中で「今この辺りまでカットしましたが、長さはいかがでしょうか」と声をかけることで、お客様は安心して施術を受けられます。途中確認を習慣にすることで、「思っていたのと違う」という感想につながるリスクを下げられます。

コツ6:カウンセリング内容をスタッフ全員で共有する

カウンセリングで得た情報は、スタッフ全員で共有しておくことが重要です。次回来店時に別のスタッフが対応した場合でも、前回の施術内容やお客様の好みを把握していれば「覚えてくれていたんだ」という安心感につながります。髪の情報だけでなく、ライフスタイルや近況、今後のイベント予定なども記録しておくと、次回の会話のきっかけになります。

カウンセリングの苦手意識、なくす方法はある?

カウンセリングへの苦手意識は、実は多くの美容師が経験しています。JOBOONが美容師55名を対象に実施したアンケートによると、カウンセリングに苦手意識が「ある(あった)」と答えた人は63.6%で、「どちらかといえばある(あった)」と合わせると実に8割以上にのぼります。つまり、苦手と感じているのはあなただけではありません。

同じ調査で経験7年以上のスタイリスト30名に「苦手意識をいつ頃克服したか」を聞いたところ、「3〜5年目」が36%と最も多く、次いで「3年未満」が32%。一方で、「未だに苦手意識がある」と答えた人も24%いたことから、経験年数だけでは解決しないケースもあることがわかります(出典:JOBOON「美容師のリピート率に関するアンケート調査」)。

だからこそ、以下の方法を意識的に取り入れることが大切です。

まず「聞くこと」に専念する

カウンセリングで大切なのは、美容師が話すことではなく、お客様の話を聞くことです。自分が何を提案しようかと考えるより、まずお客様の言葉に耳を傾けることに集中しましょう。相槌を打ちながらしっかり聞いていることを伝えることで、お客様も話しやすくなります。

カウンセリングのシナリオを作っておく

何を聞けばいいかわからない、という方は、あらかじめカウンセリングのトークスクリプト(台本)を作っておくのがおすすめです。「まず挨拶→カウンセリングシートの確認→希望スタイルを聞く→悩みを深掘りする」という流れを決めておくだけで、スムーズに進められます。場数を踏むうちに、スクリプトなしでも自然に話せるようになってきます。

笑顔と挨拶で場の空気をつくる

カウンセリングが苦手な方ほど、表情が硬くなりがちです。「本日はご来店ありがとうございます」「今日はどんなスタイルにしましょうか」と明るく声をかけることで、お客様もリラックスして話しやすくなります。まずは笑顔と挨拶だけに意識を向けることが、最初の一歩です。

カウンセリングのDX化でスタッフの負担を減らす方法

カウンセリング内容をスタッフ間で共有・活用するには、デジタル化が効果的です。電子カルテや予約システムと連携することで、顧客情報の一元管理が実現し、業務効率と顧客満足度の両方が向上します。

電子カルテで「覚えてくれている」体験を作る

紙カルテは、見てパソコンに転記する手間が発生します。電子カルテに切り替えることで、初回のカウンセリング情報をお客様のスマホから直接入力してもらえるため、スタッフの負担が大幅に軽減されます。過去の施術内容も写真付きで確認できるため、カラーやスタイルのイメージ共有にも活用できます。

スタッフ間での情報共有もスムーズになり、別のスタッフが対応した場合でもお客様に「覚えてくれている」と感じてもらいやすくなります。

予約システムと連携して次回来店を促進する

予約管理システムと顧客情報を連携させることで、「前回の来店から3ヶ月が経過したお客様にリマインドを送る」「誕生月にクーポンを配信する」といった施策が自動化できます。こうした仕組みを整えることで、手間をかけずにリピート促進が実現します。

AI-BOUZのような美容室・サロン向けのAI集客ツールを活用することで、こうした顧客管理や自動フォローアップをよりスマートに運用できるようになります。集客の仕組み化に取り組みたい方は、ぜひチェックしてみてください。

施術後のアフターカウンセリングもリピートに直結する

施術が終わった後のアフターカウンセリングも、リピートに大きく影響します。ホームケアの方法を具体的にアドバイスすることで、お客様は「自宅でも再現できる」という自信が持ちやすくなり、サロンへの信頼感が高まります。

ホームケアとスタイリング方法を具体的に伝える

美容室のカウンセリングは施術後のアフターカウンセリングも、リピートに大きく影響することが書かれた記事

「朝はこのように乾かすと形が決まりやすいですよ」「このあたりにワックスを少しつけると動きが出ます」など、具体的なアドバイスをすることで、お客様は自宅での再現がしやすくなります。美容室の仕上がりを自分でも維持できると感じてもらうことが、「また来たい」につながります。

商品の提案は信頼関係ができてから

初回のお客様に必要以上の商品提案をすると、「物を売ってくる美容室」と思われるリスクがあります。アドバイスは無料で行い、お客様が「このシャンプー、どこで買えますか?」と聞いてきてから紹介する方が、信頼を得やすくなります。商品提案は信頼関係ができてからが鉄則です。

次回来店の時期と内容をその場で提案する

施術後のカウンセリングで、次回の来店時期を具体的に提案しましょう。「カラーは大体2ヶ月くらいで色が落ちてきますので、次回は〇月頃がおすすめです。今ご予約いただきますか?」と伝えることで、お客様も計画が立てやすくなります。

JOBOONの現役美容師12名への調査によると、リピート率向上のために最も多く取り組まれている施策が「来店時に次回予約を取ること」でした。次回予約を取るよう声がけするだけで来店周期が安定し、3ヶ月以内の再来店率が向上したという声も聞かれます(出典:JOBOON「現役美容師12名が回答したリピート率向上の工夫」)。

カウンセリングと接客の関係:MEO・SNSとの違いとは?

集客に使われるMEO対策やSNS運用と、カウンセリングはその役割が根本的に異なります。MEO・SNSは「来てもらう」ための施策、カウンセリングは「また来てもらう」ための施策です。両輪で取り組むことで、新規集客とリピートの好循環が生まれます。

施策主な目的効果が出るタイミング担い手
MEO対策地域の新規客に見つけてもらう中長期(継続的な取り組みが必要)サロン全体
インスタ・SNS運用スタイルや人柄をフォロワーに発信する中長期(継続的な投稿で積み上がる)個人美容師・サロン
カウンセリング来店した方にリピートしてもらう即時(その日の接客から変えられる)担当美容師

SNSで集客してもリピートが伸びない、というサロンの場合、カウンセリングに課題がある可能性が高いです。インスタから来店してもらっても、カウンセリングで信頼を築けなければリピートにつながりません。逆に、カウンセリングの質が高いサロンは、口コミや紹介が自然と増えていく傾向があります。

MEO対策が向いているケース

地域の見込み客にサロンを発見してもらうには、MEO対策が効果的です。「地域名+カット」「地域名+カラー」で検索された際にGoogleマップ上位に表示されれば、新規来店につながります。特に、口コミ件数や評価スコアが高いほど表示されやすくなります。

SNS・インスタ運用が向いているケース

施術のビフォーアフターや美容師の人柄を発信することで、来店前から「この人に切ってもらいたい」というファンが生まれます。SNSの世界観が伝わると、来店前からすでにファンになっているため、カウンセリングもスムーズに進み、満足度が高くなりやすい側面もあります。ただし、新規来店に繋がるまでには一定の時間がかかります。

カウンセリングを通じて売上をアップさせる4つの方法

カウンセリングは、単なる「確認作業」ではなく、客単価アップ・次回予約・紹介促進につながるビジネスの起点でもあります。以下の4つを意識するだけで、売上の土台が変わってきます。

1. お客様の状態に合わせた追加提案で客単価を上げる

カウンセリングの中で、お客様の髪の状態に合わせた追加メニューを提案することで、客単価を上げられます。ただし押し売りにならないよう、お客様のメリットを具体的に伝えることが大切です。

「今日はカットだけのご予約でしたが、毛先のダメージが少し気になります。トリートメントを追加すると、仕上がりのツヤ感が格段に上がりますよ。追加で〇〇円かかりますが、いかがでしょうか」というように、価値を伝えてから提案しましょう。

2. その場で次回予約を促す

施術後にその場で次回予約を取ってもらうことが、リピート率向上のための最も効果的な施策のひとつです。「カラーは2ヶ月くらいで色が落ちてきますので、〇月頃のご予約はいかがでしょうか」と具体的に提案しましょう。次回来店が楽しみになるような提案とセットで声がけするのがポイントです。

3. カルテ情報を活用してパーソナライズする

カウンセリングで得た情報をしっかり記録し、次回来店時に活用することで、お客様は「自分のことを覚えてくれている」という特別感を感じます。「前回、お子さんの卒業式があるとおっしゃっていましたが、いかがでしたか」「前回のカラー、色持ちはどうでしたか」と続けることで、お客様との関係がより深まります。

4. 紹介を促す仕掛けを作る

カウンセリングの満足度が高いお客様は、自然と友人や家族に美容室を紹介してくれます。「もし美容室をお探しのお知り合いがいらしたら、ぜひご紹介ください」と一言添えるだけでも、紹介につながる可能性が高まります。紹介割引やポイント制度などのインセンティブを用意しておくと、さらに促進されます。

カウンセリングに関するよくある質問

Q. カウンセリングは何分くらいかければいい?

メニューやサロンの方針によって異なりますが、初来店のお客様の場合は施術前に希望・悩み・ライフスタイルをしっかり聞き出すことが優先です。カラーや縮毛矯正など薬剤を使うメニューは、事前確認が施術リスクにも直結するため、カットのみの場合より時間をかけて丁寧に行う必要があります。リピーターの場合は前回のカルテを確認しながら要点を絞って進めると効率的です。

Q. カウンセリングシートには何を入れればいい?

氏名・連絡先などの基本情報に加え、髪質・髪の量・くせの有無・頭皮の状態・髪の悩み・希望メニュー・アレルギーの有無が基本項目です。加えて、通院している病院や薬の服用状況なども記入できると安全管理に役立ちます。「来店のきっかけ」「どんなシーンで活躍する髪型にしたいか」などを入れておくと、提案の質が上がります。

Q. お客様がうまく希望を言えないときはどう対応する?

ヘアカタログやタブレットで写真を一緒に探しながら確認するのが効果的です。「どんな感じは嫌ですか?」という逆質問も有効です。嫌いなものがわかると、自然と好きなものの輪郭が見えてきます。最初の一言に注目して、キーワードから希望を広げていく聞き方もよいでしょう。

Q. カウンセリングで知った情報はどこに記録すればいい?

電子カルテシステムへの記録が最も管理しやすい方法です。クラウド管理ができるシステムであれば、スタッフ間での共有もスムーズです。紙カルテを使用している場合も、担当者以外が見てもわかるよう、統一のフォーマットと記入ルールを決めておくことをおすすめします。

Q. カウンセリングが苦手な新人スタッフはどう育てればいい?

まずトークスクリプト(カウンセリングの台本)を作成し、流れを体験させることが有効です。経験のあるスタッフのカウンセリングを隣で見学する機会を作ることも効果的です。美容師の多くが3〜5年の経験を積む中でカウンセリングの苦手意識が薄れていくとしていますが、意識的な練習で克服のスピードを早めることは可能です。

Q. 来店周期が長いお客様を早めに呼び戻すにはどうすればいい?

カウンセリングで「仕上がりが一番きれいな状態を保つための来店周期」を伝えることが効果的です。「このカラーは2ヶ月後が染め時ですよ」「カットは1.5ヶ月くらいで整えるとずっとキレイが続きますよ」というように、技術的な根拠を添えて伝えると、お客様自身が「そういうものなんだ」と納得しやすくなります。そのうえで次回予約を提案することで、来店サイクルを自然にコントロールできます。

今すぐできる!カウンセリング改善アクションステップ

カウンセリングの質を上げるのに、大きな設備投資は必要ありません。まずは今日から取り組める小さな改善を積み重ねることで、じわじわとリピート率が上がっていきます。

  1. カウンセリングシートを見直す:現在のシートに「来店のきっかけ」「なりたいシーン・雰囲気」「嫌いなスタイル」の項目があるか確認し、なければ追加する
  2. 「一言目」をカルテに残す習慣をつける:お客様が最初に言ったことを必ずメモし、カルテに記録する
  3. トークスクリプトを1枚作る:挨拶→シート確認→イメージ確認→悩み深掘り→確認の流れをA4一枚にまとめ、スタッフで共有する
  4. 施術後に次回来店の提案を一言添える:「次回は〇月頃がおすすめです。今ご予約いただけますか?」という一言を習慣化する
  5. デジタルカルテの導入を検討する:紙カルテの転記作業をなくし、スタッフ間でのリアルタイム共有を実現する

AI-BOUZでは、こうしたサロン経営の課題を解決するAI集客ツールを提供しています。カウンセリング記録の管理から顧客フォローの自動化まで、サロンのリピート率向上を総合的にサポートします。詳しくはAI-BOUZの公式サイトをご覧ください。

まとめ:カウンセリングを磨けば、リピートと売上は必ずついてくる

美容室のカウンセリングは、お客様の満足度・リピート率・売上のすべてを左右する重要なプロセスです。技術力がどんなに高くても、カウンセリングが不十分では理想の仕上がりを実現できず、リピートにもつながりません。

今回ご紹介した8つのステップと6つのコツを実践することで、お客様との信頼関係を築き、「また来たい」と感じてもらえるサロンに近づけます。

特に意識してほしいのは次の3点です。

  • お客様の「一言目」を大切にし、カルテに残す
  • できないことも正直に伝え、代替案とセットで提示する
  • 施術後に次回来店の時期と内容を具体的に提案する

カウンセリングへの苦手意識がある方は、まずトークスクリプトを1枚作ることから始めてみてください。小さな一歩が、リピート率の積み重ねにつながっていきます。

カウンセリングの質を高めること=お客様との関係を深めること。その積み重ねが、長く愛されるサロンをつくる力になります。

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