1人美容室は儲かる?メリット・デメリットと安定集客のためのコツ

1人で美容室を経営するのは儲かるのかを解説しながらメリット・デメリットを説明した記事

「1人美容室を開業したいけど、本当に儲かるのだろうか」

「独立したいけど、安定した収入が得られるか不安…」

「スタッフを雇うべきか、1人でやるべきか迷っている」

このような悩みを抱えているエステサロン経営者や整体院経営者の方も多いのではないでしょうか。美容師だけでなく、さまざまな美容・施術業界において、1人で独立開業することへの関心は年々高まっています。

結論からお伝えすると、1人美容室は戦略次第でしっかり儲けることができます人件費がかからない分、売上の約55%が収入として手元に残るため、月売上100万円を達成すれば年収660万円も十分に狙えるのです。

この記事では、1人美容室の現実的な収入や年収シミュレーション、開業資金、そして安定した経営を実現するための集客方法まで、具体的な数字と実践的なノウハウをわかりやすく解説します。

これから独立を考えている方はもちろん、すでに開業しているけれど集客に悩んでいる方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

1人美容室とは?女性の1人美容室オーナーが増えている理由

1人美容室とは、スタッフを雇わずにオーナー美容師1人で運営する美容室のことです。施術はもちろん、予約管理、掃除、経理、集客まで、すべてを自分ひとりで行います。

近年、女性の1人美容室オーナーも増えており、ワークライフバランスを重視した働き方として注目を集めています。

1人美容室が人気を集めている理由はいくつかあります。

まず、自由度の高さが挙げられます。営業時間や定休日を自分で決められるため、家庭との両立やプライベートの充実を図りやすいのです。特に子育て中の女性スタイリストにとって、この柔軟性は大きな魅力となっています。

次に、利益率の高さです。スタッフを雇わないため、人件費がかかりません。通常の美容室では売上の35%程度が人件費となりますが、1人美容室ではその分がまるまる収入になります。

また、初期投資を抑えられる点も大きな魅力です。施術スペースや待合エリアも最小限で済むため、物件取得費や内装費を大幅に削減できます。

さらに、お客様一人ひとりに丁寧に向き合えるため、顧客満足度を高めやすく、リピート率向上につなげやすいという特徴もあります。

1人美容室の売上・経営はどれくらい儲かる?

1人で美容室を経営するのは儲かるのかを解説しながら、1人で舞踊室を安定的に集客する方法を説明した記事

「1人美容室は儲かるのか」という疑問に対して、具体的な数字でお答えしていきます。1人美容室の経営における売上と収入の実態を見ていきましょう。

1人美容室の売上から見る収入の仕組み

美容室における個人事業主の月売上は、50万円〜100万円が相場と言われています。

一般的な美容室では売上の約80%が経費として消えていきますが、そのうち約35%は人件費です。1人美容室の場合、この人件費がかからないため、売上の約55%が手元に残る計算になります。

これは大きなメリットです。たとえば月の売上が100万円の場合、収入は約55万円。年収に換算すると660万円となり、美容師の平均年収(約350万円)の約2倍を稼ぐことも可能なのです。

1人美容室経営者の年収シミュレーション

より具体的に、売上ごとの年収をシミュレーションしてみましょう。

【月売上50万円の場合】

  • 月収:約27.5万円
  • 年収:約330万円

【月売上70万円の場合】

  • 月収:約38.5万円
  • 年収:約462万円

【月売上100万円の場合】

  • 月収:約55万円
  • 年収:約660万円

月の売上53万円程度で年収350万円に達し、美容師の平均年収を超えます。年収500万円を目指すなら、年売上1,000万円(月売上約83万円)が必要になります。

1人美容室は1日何人の施術で経営が成り立つ?

1人美容室の平均客単価は約6,000円と言われています。月70万円の売上を目標とする場合、営業日数25日として1日あたり約28,000円の売上が必要です。

客単価6,000円で計算すると、1日約5人の施術で経営が成り立つ計算になります。

1人美容室の場合、マンツーマンで施術を行うため、1日に対応できる人数には限りがあります。一般的には1日5〜6人が平均的で、体力的に見ても1日6人程度が上限と言われています。

そのため、客数を増やすよりも客単価を上げる工夫が重要になってきます。カラーやパーマ、トリートメントなど、高単価メニューに力を入れることで、効率的に売上を伸ばすことができます。

1人美容室の開業資金と経費の内訳

1人美容室を開業するには、どのくらいの資金が必要なのでしょうか。開業資金と運営に必要な経費について具体的に見ていきましょう。

1人美容室の開業資金はいくら必要?

1人美容室の開業資金は、500万円〜1,000万円程度が目安とされています。

複数人で開業する場合は1,000万円〜1,500万円程度が必要となりますが、1人美容室なら施術スペースが最小限で済むため、全体のコストを抑えやすいのが特徴です。

ただし、この金額は立地や店舗の規模、内装へのこだわり具合によって大きく変動します。

開業資金の内訳と必要経費の詳細

開業資金の主な内訳は以下のとおりです。

【物件取得費】約100万円〜200万円

敷金・保証金、前家賃、仲介手数料などが含まれます。開業資金全体の15%〜30%を占めることが多いです。

【内装工事費】約300万円〜500万円

開業資金の中で最も大きな割合を占めます。給排水設備の整備、照明、空調、壁紙や床の施工などが含まれます。居抜き物件を活用すれば、大幅にコストを抑えることが可能です。

【美容機器・備品費】約50万円〜150万円

シャンプー台、ドライヤー、ミラー、カット椅子などの設備費用です。シャンプー台は安いもので20万円、高いものだと100万円を超えることもあります。

【材料費・消耗品費】約20万円〜50万円

カラー剤、シャンプー、トリートメント、タオル、アルミホイルなど、施術に必要な消耗品の初期仕入れ費用です。

【広告宣伝費】約10万円〜30万円

ホームページ制作、チラシ作成、看板設置などの費用です。

【運転資金】約100万円〜200万円

開業後すぐに売上が安定するとは限りません。家賃や光熱費、生活費などを賄うための運転資金として、最低でも3〜6ヶ月分を確保しておくことをおすすめします。

1人美容室開業で使える助成金と資金調達

1人美容室の開業資金を全額自己資金で賄える方は少なく、多くの方が融資を活用しています。

自己資金の目安は開業資金全体の30%〜50%(約150万円〜500万円)です。この金額があれば、融資や補助金の審査でも有利になりやすいでしょう。

資金調達方法としては、以下のようなものがあります。

  1. 日本政策金融公庫の融資:創業融資に強く、美容室開業でも多く利用されています。無担保・無保証人で融資を受けられるケースもあります。
  2. 各自治体の創業助成金・補助金:返済不要の支援金です。東京都の場合、上限300万円の創業助成金などがあります。「1人美容室開業 助成金」で検索すると、お住まいの地域の制度を調べることができます。
  3. 民間金融機関の融資:地方銀行や信用金庫なども選択肢となります。

スタイリスト1人で美容室を独立開業するメリット7つ

1人で美容室を経営するのは儲かるのかを解説しながら、1人で美容室を開業するメリットを説明した記事

スタイリストが1人で美容室を独立開業することには、多くのメリットがあります。ここでは7つのメリットを詳しく解説します。

1. こだわりの空間とメニューを自由に設計できる

1人美容室の最大の魅力は、サロンのコンセプトから内装、メニュー構成まで、すべてを自分の理想通りに設計できることです。

雇われている立場では実現できなかった独自のサービスや、こだわりの空間づくりが可能になります。技術的にも自分の得意分野に特化したメニュー展開で、他店との差別化を図ることができます。

2. 頑張った分だけ収入に直結する

1人美容室では、自分の技術力と営業努力が直接収入に反映されます。サロン勤務時とは異なり、売上から経費を差し引いた利益がすべて自分の収入となるため、頑張り次第で大幅な収入アップが期待できます。

前述のとおり、月売上100万円を達成すれば年収660万円も可能です。

3. スタッフ間のトラブルや育成の悩みがなくなる

1人美容室は自分一人で運営するため、職場での上下関係や同僚との競争、スタッフの育成など、多くの美容師が抱える人間関係の悩みがなくなります。

お客様との関係構築に集中できるため、より質の高いサービスを提供しやすくなります。

4. 営業日や休みを自分のライフスタイルに合わせられる

1人美容室なら「家族との時間を大切にしたい」「趣味の時間を確保したい」「体調に合わせて働きたい」など、個人の事情に応じて営業日や営業時間を自由に調整できます。

特に女性の1人美容室オーナーにとって、子育てや家事との両立がしやすい点は大きなメリットです。

5. 小規模でもスタートできる低リスク開業

複数のスタッフを雇用する美容室と比較して、1人美容室は初期投資を大幅に抑えることができます。

施術スペースや待合エリアも最小限で済むため、物件取得費や内装費、設備投資などのコストを削減できます。10坪程度の小規模店舗であれば、500万円程度から開業することも可能です。

6. 固定費を最小限に抑えて利益を確保しやすい

スタッフを雇用しないため、人件費はもちろん、社会保険料などの法定福利費や人材募集・教育の費用も発生しません。

売上から必要経費を差し引いた利益を、すべて自分の収入にすることができます。

7. お客様と深い信頼関係を築きやすい

お客様一人ひとりとじっくり向き合い、カウンセリングに時間をかけたり、リラックスできる雰囲気作りに注力したりと、自分が理想とするサービスを提供することができます。

マンツーマンの施術だからこそ、お客様との信頼関係を深めやすく、リピート率の向上にもつながります。

1人で美容室を独立する際に知っておくべきデメリット5つ

メリットが多い1人美容室ですが、もちろんデメリットもあります。美容室を独立開業する前にしっかりと理解しておきましょう。

1. 売上の天井が存在する

1人で施術するため、1日に対応できるお客様の数には物理的な限界があります。体力的に見ても1日6人程度が上限となるケースが多く、売上には天井が存在します。

売上を伸ばすには、客単価を上げるか、営業日数を増やすかのどちらかが必要になります。

2. 病気やケガで営業できないリスクがある

自分が休む=サロンの営業が止まるため、病気やケガでの休業中は売上がゼロになります。

このリスクに備えて、個人事業主向けの就業不能保険への加入や、生活費の積立を検討しておくことをおすすめします。

3. 施術以外の業務負担が大きい

施術だけでなく、集客、SNS更新、予約管理、経理、在庫管理、掃除まで、サロンの全業務を1人で対応しなければなりません。

時間効率が重要になるため、予約システムの導入や経理作業の外注(税理士の活用)など、業務効率化の工夫が必要です。1人美容室の経営では、税理士に経理を任せることで施術に集中できるようになります。

4. 知名度ゼロからの集客が必要

大手サロンと比べて知名度が低いため、新規顧客の獲得に時間がかかることがあります。特に開業直後は集客が難しく、運転資金を十分に用意しておく必要があります。

SNSやホームページ、Googleビジネスプロフィールなど、複数の集客チャネルを活用して認知度を高めていくことが重要です。

5. 将来の事業展開を見据えた判断が必要

1人で美容室を経営していると、日々の業務に追われて長期的視点を持つことが難しくなります。

業界の動向、自分自身のライフスタイルの変化、お客様が求めるサービスなど、常に変化していく環境に対応していく必要があります。今後も1人で続けていくべきか、店舗を増やすべきか、定期的に経営を見直すことが大切です。

1人美容室の開業から営業開始までの流れ

1人美容室の開業を成功させるために、具体的な流れを確認しておきましょう。

ステップ1:サロンコンセプトと事業計画を策定する

まずは、どんな美容室を作りたいのか、コンセプトを明確にします。

  • ターゲットとなるお客様は誰か(女性向け、男性向け、年齢層など)
  • どんな強み・特徴を打ち出すか
  • 価格帯はどうするか
  • どんな雰囲気のサロンにするか

コンセプトが決まったら、売上計画や収支シミュレーションを含む事業計画書を作成します。融資を受ける際にも必要になる書類です。

ステップ2:立地選定と物件探し

コンセプトに合った物件を探します。立地は集客に大きく影響するため、ターゲット層が多く住んでいるエリアや、通いやすい場所を選びましょう。

居抜き物件(前の美容室の設備がそのまま残っている物件)を選べば、内装費を大幅に抑えることができます。

ステップ3:融資申請と開業資金の調達

自己資金と融資を組み合わせて、必要な開業資金を調達します。日本政策金融公庫は創業融資に強く、美容室開業でも多く利用されています。

各自治体の補助金・助成金制度も活用できる場合があるので、事前に調べておきましょう。

ステップ4:1人美容室の内装工事と設備機器の設置

物件が決まったら、内装工事に取り掛かります。コンセプトに合った空間づくりを意識しつつ、予算内に収めることが大切です。

同時に、シャンプー台やミラー、カット椅子などの美容機器、消耗品、備品の手配も進めます。

ステップ5:各種届出と許可申請を行う

美容室を開業するには、以下の届出が必要です。

  • 保健所への届出:美容所開設届を提出し、立ち入り検査を受けます。
  • 消防署への届出:防火対象物使用開始届を提出します。
  • 税務署への届出:開業届を提出します。

ステップ6:オープン前から集客活動を開始する

開業前から集客の準備を進めておくことが重要です。

  • ホームページの作成
  • SNSアカウントの開設と運用開始
  • Googleビジネスプロフィールの登録
  • 予約システムの導入
  • チラシの作成・配布

開業直後からお客様を迎えられるよう、しっかり準備しておきましょう。

1人美容室で安定集客を実現する6つの方法

1人で美容室を経営するのは儲かるのかを解説しながら、1にいで美容室を安定的に集客する方法を説明した記事

1人美容室を安定して経営するためには、効果的な集客が鍵になります。ここでは、実践しやすい集客方法を6つご紹介します。

1. InstagramやSNSで技術力をアピールする

InstagramやX(旧Twitter)は、無料で始められる強力な集客ツールです。

特にInstagramは視覚的に情報を伝えられるため、施術前後のビフォーアフター写真やヘアスタイル動画を投稿することで、技術力をアピールできます。

【SNS活用のポイント】

  • 定期的な投稿を心がける(週2〜3回以上が理想)
  • ハッシュタグを活用して検索にヒットさせる
  • サロンの雰囲気やスタイリストの人柄が伝わる投稿も効果的
  • フォロワー限定キャンペーンで来店を促進する

2. Googleマップ検索で上位表示を狙う

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録すると、「地名+美容室」で検索した際に、検索結果の上位やGoogleマップに表示されるようになります。

無料で登録でき、地域のお客様を獲得するのに非常に効果的です。

【充実させるべき情報】

  • 営業時間、定休日、住所、電話番号
  • サロンの写真(外観、内装、施術風景など)
  • メニューと料金
  • 口コミへの丁寧な返信

3. LINE公式アカウントで予約とリピートを促進する

LINE公式アカウントは、既存のお客様とのコミュニケーションツールとして非常に優れています。

定期的なクーポン配信やポイントカード機能を活用することで、リピート率を高めることができます。

【LINEの活用方法】

  • 予約の受付・リマインド
  • 誕生日クーポンの配信
  • 次回予約の促進メッセージ
  • ショップカード(ポイントカード)機能の活用

4. サロン専用ホームページで信頼感を高める

ホームページを持つことで、信頼感とブランドイメージを向上させることができます。

サロンのコンセプト、メニュー・料金、アクセス、スタイリストの紹介などを掲載し、お客様が来店を決める判断材料を提供しましょう。

最近では、無料または低コストでホームページを作成できるサービスも増えています。

5. 地域密着型のチラシ・ポスティングを活用する

オンライン集客だけでなく、オフライン広告も大切です。特に地域密着型の1人美容室では、チラシ配布やポスティングが効果的です。

インターネットをあまり使わない世代へのアプローチや、近隣住民への認知獲得に役立ちます。

【チラシ作成のポイント】

  • サロンの強みや特徴を明確に
  • 初回限定特典を用意して来店のきっかけを作る
  • 地図や連絡先をわかりやすく記載

6. 紹介キャンペーンで口コミを広げる

既存のお客様からの口コミや紹介は、最も信頼性の高い集客方法です。

紹介特典を用意したり、Googleビジネスプロフィールへの口コミ投稿をお願いしたりすることで、自然と新規顧客が増えていきます。

【口コミを増やすコツ】

  • 丁寧な接客と高い技術力で満足度を上げる
  • 紹介者・被紹介者双方にメリットのある特典を用意
  • 口コミを書いてもらったら、必ずお礼を伝える

1人美容室の売上・利益を最大化する5つのポイント

集客だけでなく、売上を効率的に伸ばすための工夫も重要です。ここでは5つのポイントを解説します。

1. 高単価メニューで客単価アップを図る

1人美容室は対応できる客数に限りがあるため、客単価を上げることが売上アップの近道です。

  • カラーやパーマ、トリートメントなど高単価メニューを提案
  • ヘッドスパなど+10分メニューの追加
  • セットメニューの作成

ただし、無理な押し売りは逆効果です。お客様のお悩みをしっかり聞いた上で、必要なメニューを提案しましょう。

2. 店販商品の販売で施術外収益を確保する

施術だけでなく、店販商品(シャンプー、トリートメント、スタイリング剤など)の販売も重要な収益源になります。

店販は利益率が高く、施術時間を使わずに売上を増やせるため、1人美容室には特におすすめです。

お客様の髪質やお悩みに合った商品を提案することで、自然と購入につながります。

3. 次回予約の習慣化でリピート率80%を目指す

新規顧客を獲得し続けるよりも、既存のお客様にリピートしてもらう方が効率的です。リピート率80%を目指しましょう。

  • 次回予約を施術終了時に取る
  • 来店サイクルに合わせたリマインドメッセージ
  • ポイントカードや会員特典の導入
  • お誕生日特典の用意

4. 経費の見直しで利益率を改善する

売上を増やすだけでなく、経費を削減することも利益アップにつながります。1人美容室の経費管理は非常に重要です。

  • 材料費は複数の業者から見積もりを取って比較検討
  • 水道光熱費のプラン見直し
  • 広告費は効果測定を行い、効果の高いものに集中

ただし、品質に影響する部分でのコストカットは避けましょう。

5. 予約システム導入で業務を効率化する

予約システムを導入することで、予約管理の手間を大幅に削減できます。

24時間オンラインで予約を受け付けられるため、電話対応の時間も節約できますし、ダブルブッキングも防げます。

空いた時間を施術や集客活動に充てることで、売上アップにつなげましょう。

1人美容室経営で失敗を避けるための4つの注意点

1人美容室の開業後に失敗しないために、いくつかの注意点を押さえておきましょう。

運転資金は最低6ヶ月分を確保しておく

開業直後からすぐに売上が安定することは稀です。想定通りにお客様が来なかった場合に備えて、最低でも3〜6ヶ月分の運転資金(家賃、光熱費、生活費など)を確保しておきましょう。

内装費にこだわりすぎて運転資金がほぼゼロでオープンするのは、非常に危険です。

安売り・値下げ競争には参加しない

新規顧客を獲得しようとして、安易な値下げに走ってしまうのは失敗のもとです。

価格で選んだお客様は、次も価格で別のサロンに移ってしまいます。値段ではなく、技術力やサービスの質、サロンの雰囲気などで選ばれるお店を目指しましょう。

ターゲットと強みを明確に打ち出す

「何でもできます」というサロンよりも、「〇〇が得意です」と明確な強みがあるサロンの方が選ばれやすくなります。

ターゲット、価格帯、得意な施術など、コンセプトを明確にして、一貫性のあるサロンづくりを心がけましょう。

技術・トレンド・経営を継続的に学ぶ

美容業界は常に変化しています。新しい技術やトレンド、集客方法などを学び続けることが、長期的な成功につながります。

セミナーや勉強会への参加、同業者との情報交換など、積極的に学ぶ機会を作りましょう。

まとめ:1人美容室は正しい戦略で着実に収益を伸ばせる

この記事では、1人美容室の収入や開業資金、メリット・デメリット、そして安定集客のためのコツについて解説してきました。

最後に、重要なポイントをまとめておきます。

  • 1人美容室は売上の約55%が収入に:人件費がかからない分、利益率が高い
  • 月売上100万円で年収660万円も可能:戦略次第で高収入を目指せる
  • 開業資金は500万円〜1,000万円が目安:助成金の活用も検討を
  • メリットは自由度の高さと利益率の良さ:特に女性の1人美容室オーナーに人気
  • デメリットは売上の上限と休業リスク:事前の対策が必要
  • 集客はSNS、Googleマップ、LINE活用がカギ:複数のチャネルを組み合わせる
  • 客単価アップとリピート率向上で売上を伸ばす:1日何人という数より質を重視

1人美容室は、正しい戦略と継続的な努力があれば、十分に儲かるビジネスです。

今日から始められる小さな改善として、まずはSNSの投稿頻度を上げてみる、Googleビジネスプロフィールの情報を充実させる、既存のお客様に次回予約を促すなど、できることから取り組んでみてください。

この記事が、あなたの1人美容室経営のお役に立てれば幸いです。

1人で美容室を経営するのは儲かるのかを解説しながらメリット・デメリットを説明した記事

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次