美容室集客の悩みを解決!原因といますぐできる改善策8選

美容室を開業したものの、「思うように予約が入らない」「新規のお客様が来てもリピートにつながらない」と悩んでいる方は少なくありません。

せっかく技術を磨き、内装にもこだわって準備したのに、なかなかお客様に来ていただけないと不安になりますよね。

実は、集客がうまくいかない美容室には、いくつかの共通する原因があります。そして、その原因を理解して適切な対策を行えば、集客の悩みは必ず改善できるんです。

この記事では、美容室の集客がうまくいかない具体的な原因と、今日からすぐに実践できる改善策を詳しく解説していきます。

新規顧客の獲得からリピーター育成まで、あなたの美容室の集客を成功に導くためのヒントが詰まっていますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

美容室で集客できない3つの原因

まずは、なぜ美容室の集客がうまくいかないのか、その根本的な原因を理解しましょう。

集客できない原因を知ることで、どこから改善すればいいのかが見えてきます。

1. ターゲット(ペルソナ)が明確になっていない

集客がうまくいかない美容室の多くは、「誰に来てほしいのか」が明確になっていません。

「できるだけ多くの人に来てほしい」「幅広い年齢層に対応したい」という気持ちはわかりますが、実はこれが集客を難しくしている大きな原因なんです。

ターゲットを絞らないということは、結局「誰にも響かない」メッセージになってしまうということ。

例えば、「お一人お一人に合わせた丁寧な施術」「居心地の良い空間」といった言葉は、確かに良さそうに聞こえますが、どの美容室でも言えることですよね。

集客を成功させるには、年齢・性別・ライフスタイル・お悩みなど、具体的なターゲット像(ペルソナ)を設定することが大切です。ターゲットが明確になれば、その方に響くメッセージや雰囲気づくりができ、「この美容室は自分のための場所だ」と感じてもらえるようになります。

2. 新規顧客への呼び込み施策が足りていない

「良い技術を持っていれば自然とお客様は来るはず」と考えていませんか。

残念ながら、現代の美容室業界では、技術力だけで集客するのは非常に難しいのが現実です。

厚生労働省のデータによると、2023年3月時点で全国に約26万軒もの美容室が存在しています。

これはコンビニの店舗数よりも多い数字です。この圧倒的な競争の中で、何も発信しなければ、お客様にあなたの美容室の存在を知ってもらうことさえできません。

新規顧客を獲得するには、GoogleビジネスプロフィールやSNS、ホームページなど、複数の集客チャネルを活用して、積極的に情報発信することが必要です。存在を知ってもらい、魅力を伝え、予約までの導線を整える。

この一連の流れがなければ、どんなに素晴らしい技術を持っていても、お客様に選んでいただくことは難しいでしょう。

3. 既存顧客のリピートにつながっていない

新規のお客様は来るけれど、2回目以降の来店につながらない。これも美容室経営者の大きな悩みの一つです。

実は、美容室の新規顧客のリピート率の全国平均は、90日間でわずか約30%と言われています。

つまり、10人の新規のお客様が来店しても、3ヶ月以内に再来店してくださるのは3人程度ということです。

新規顧客を獲得するには、広告費や時間など多くのコストがかかります。それなのにリピートしていただけなければ、常に新規顧客を追い続けることになり、経営は非常に不安定になってしまいます。

リピートにつながらない原因としては、仕上がりへの満足度が低い、接客に問題がある、次回予約の仕組みがない、アフターフォローが不足しているなど、さまざまな要因が考えられます。安定した経営のためには、新規集客だけでなく、リピート対策にもしっかり取り組むことが必要です。

美容室の平均リピート率と理想の数字を知ろう

自分の美容室のリピート率が良いのか悪いのか、判断するための基準を知っておくことは大切です。ここでは、美容室のリピート率の平均と、目指すべき理想の数字について解説します。

リピート率の計算方法

リピート率は、以下の計算式で算出できます。

リピート率(%)=リピートした顧客数(人)÷新規顧客数(人)×100

一般的には、90日間(約3ヶ月)を基準として計算することが多いです。

例えば、ある期間に100人の新規顧客が来店し、そのうち30人が90日以内に再来店した場合、リピート率は30%ということになります。

美容室の平均リピート率

全国の美容室における平均リピート率は、以下の通りです。

新規顧客:約30%(90日間)

既存顧客:約70%(90日間)

つまり、新規で来店したお客様のうち、3ヶ月以内に再来店するのは3人に1人程度。一方、すでに何度か来店している既存のお客様は、約7割が3ヶ月以内に再来店してくださるということです。

理想のリピート率

業界の専門家によると、美容室が目指すべき理想のリピート率は以下の通りです。

新規比率:20%(全顧客数のうち新規顧客の割合)

新規顧客のリピート率:50%

既存顧客のリピート率:90%

この数字を達成できれば、安定した経営基盤を築くことができます。特に重要なのが「3回リピート率」です。

3回まで来店していただければ、その後は90%のお客様が継続して来店するというデータがあります。

つまり、最初の3回までにいかにリピートしていただけるかが、その後の関係性を大きく左右するということですね。

美容室の集客で失敗しがちな5つのNG行動

集客の悩みを抱える美容室には、共通するNG行動があります。もしかしたら、あなたも知らず知らずのうちに、これらの行動をとっているかもしれません。一つずつチェックしてみましょう。

NG行動1:安さだけで勝負しようとする

「初回限定50%オフ」「他店より必ず安くします」など、価格の安さを最大のアピールポイントにしていませんか。

確かに価格の安さは集客のきっかけにはなりますが、それだけでは長続きしません。

安さに惹かれて来店したお客様は、もっと安い美容室を見つければ、そちらに移ってしまいます。また、2回目以降の通常価格に戻ったときに「高い」と感じて、リピートしていただけないことも多いんです。

大切なのは、価格以外の価値をしっかり伝えること。技術力、雰囲気、接客、こだわりなど、あなたの美容室ならではの魅力を打ち出すことで、価格以上の価値を感じていただけるお客様に来ていただけるようになります。

NG行動2:SNSや集客媒体を放置している

InstagramやGoogleビジネスプロフィール、ホットペッパービューティーなどに登録はしているものの、情報が古いまま放置している美容室は意外と多いものです。

最新の情報が更新されていない、写真が少ない、口コミに返信していないなど、こうした状態では、せっかく興味を持ったお客様も「ちゃんと営業しているのかな」「あまり人気がないのかな」と不安に感じて、予約をためらってしまいます。

特に現代では、複数の媒体で情報の一貫性を保つことが重要です。

すべての媒体で店名・住所・電話番号が統一されているか、定期的に最新情報を発信しているか、見直してみましょう。

NG行動3:一つの集客方法だけに依存している

「ホットペッパービューティーだけに頼っている」「Instagramだけで集客している」など、一つの集客チャネルだけに依存するのはリスクが高い状態です。

集客媒体のアルゴリズムは頻繁に変わりますし、費用が急に上がったり、サービス内容が変更されたりすることもあります。一つの方法だけに頼っていると、そこで問題が起きたときに、集客がゼロになってしまう可能性があるんです。

複数の集客チャネルを持つことで、リスクを分散しながら、より多くのお客様に情報を届けることができます。Google、Instagram、ホームページ、ポータルサイトなど、バランス良く運用することを心がけましょう。

NG行動4:ターゲットに合わない発信をしている

例えば、30代〜40代の働く女性をターゲットにしているのに、10代向けの派手なカラーやスタイルばかりを投稿していたら、ターゲット層には響きませんよね。

また、「根本改善」「お一人お一人に合わせた施術」「丁寧なカウンセリング」といった抽象的な言葉ばかり使っていても、お客様の心には届きにくいものです。

大切なのは、ターゲットが抱えている具体的な悩みを言語化し、その悩みを解決できることを明確に伝えること。

NG行動5:次回予約やアフターフォローをしていない

施術が終わって「ありがとうございました」だけで終わっていませんか。

次回予約をおすすめすること、賞美期限(ヘアスタイルをキレイに保てる期間)を伝えること、アフターフォローのメッセージを送ることなど、施術後の対応が不足していると、リピート率は大きく下がってしまいます。

特に次回予約は、リピート率を上げるために最も効果的な方法の一つです。帰り際に「次回のご予約はいかがですか」と一声かけるだけで、リピート率は大きく変わってきます。

今すぐできる美容室の集客改善策8選

ここからは、美容室の集客を改善するために、今日からすぐに実践できる具体的な方法を8つご紹介します。すべてを一度に行う必要はありません。できそうなものから一つずつ取り組んでみてください。

改善策1:ターゲットを明確にする

まずは、あなたの美容室に来てほしいお客様の具体的な像(ペルソナ)を設定しましょう。年齢、性別、職業、ライフスタイル、お悩み、価値観など、できるだけ詳しく設定することがポイントです。

例えば、「30代後半の働く女性。オフィスでも浮かない上品なスタイルを求めている。忙しくて頻繁には来店できないので、持ちの良いカラーとカットを重視。子育てもあるので、施術時間は短めが嬉しい」というように、実在する人物を想像するくらい具体的に設定します。

ターゲットが明確になれば、その方に響くメニュー、価格設定、雰囲気づくり、情報発信の内容がおのずと見えてきます。

改善策2:Googleビジネスプロフィールを最適化する

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、無料で利用でき、地域のお客様に見つけてもらいやすい非常に重要なツールです。「地名+美容室」で検索したときに、検索結果の最上部に表示されるため、集客効果は絶大です。

以下のポイントを押さえて、しっかり情報を登録しましょう。

基本情報(店名・住所・電話番号・営業時間)を正確に記載する

美容室の外観・内観・施術の様子などの写真を10枚以上掲載する

サービス内容やメニューを詳しく説明する

口コミには必ず丁寧に返信する

定期的に投稿機能を使って最新情報を発信する

特に重要なのが、NAP情報(Name:店名、Address:住所、Phone:電話番号)の統一です。すべての媒体で、スペースや記号も含めて完全に同じ表記にすることで、Googleから信頼され、検索順位が上がりやすくなります。

改善策3:Instagramで魅力を伝える

Instagramは、ビジュアルで美容室の魅力を伝えるのに最適なツールです。ただし、ただ写真を投稿するだけでは効果は薄いです。以下のポイントを意識しましょう。

施術のビフォー・アフターを投稿する(お客様の許可を得て)

ターゲットに合ったスタイルを中心に投稿する

キャプション(説明文)で、どんな悩みを解決できるのかを具体的に書く

ストーリーズやリールで美容室の雰囲気やスタッフの人柄を伝える

ハイライト機能で、症状別・スタイル別にまとめる

2025年現在、Instagramではハッシュタグよりも、コンテンツの質とエンゲージメント(いいねやシェア)が重視されるようになっています。ハッシュタグは3〜5個程度に絞り、それよりもお客様にとって有益で魅力的なコンテンツを作ることに注力しましょう。

投稿頻度は、週3〜5回がベストとされています。無理のない範囲で、継続的に発信することが大切です。

改善策4:ホームページ・ブログで信頼を築く

SNSだけでなく、自社のホームページやブログを持つことも重要です。ホームページは、美容室の「顔」であり、お客様が最終的に予約を決めるときに確認する場所です。

ホームページには、以下の情報をわかりやすく掲載しましょう。

美容室のコンセプトや想い

メニューと料金(明確に記載する)

スタッフの紹介(写真と一言メッセージ)

アクセス情報(地図、駐車場の有無)

予約方法(オンライン予約フォームがあると便利)

お客様の声や施術例

ブログでは、ヘアケアのアドバイス、季節ごとのおすすめスタイル、美容室の日常など、お客様にとって役立つ情報や親しみを感じる内容を発信しましょう。定期的に更新することで、GoogleやYahooなどの検索エンジンからの評価も高まり、検索結果に表示されやすくなります。

改善策5:初回来店時のカウンセリングを丁寧に行う

新規のお客様がリピートしない理由の第1位は「仕上がりが満足いくものではなかった」です。これを防ぐためには、施術前のカウンセリングがとても重要です。

お客様の希望をしっかりヒアリングする

髪質や骨格、ライフスタイルを考慮した提案をする

仕上がりのイメージを写真などで共有する

できること・できないことを正直に伝える

施術の流れと所要時間を説明する

カウンセリングに時間をかけることで、お客様は「この美容師さんは私のことをちゃんと理解してくれている」と感じ、信頼関係が生まれます。これが、リピートへの第一歩となります。

改善策6:次回予約を必ず提案する

施術が終わったら、必ず次回予約を提案しましょう。「次回のご予約はいかがですか」と一声かけるだけで、リピート率は大きく変わります。

効果的な次回予約の提案方法は以下の通りです。

賞美期限を伝える

「今のスタイルは◯週間くらいがベストな状態ですよ」と具体的な期間を伝えることで、次回の来店時期がイメージしやすくなります。

次回の提案をする

「次回は根元のカラーだけで大丈夫ですよ」「次回はトリートメントを追加するとさらに良くなりますよ」など、次回に何をするかを提案することで、来店する理由が明確になります。

その場で予約を取る

お会計のときに、その場で次回の予約を取れるようにしましょう。後で予約しようと思っても、忙しくて忘れてしまったり、他の美容室に行ってしまったりすることがあります。

改善策7:アフターフォローで関係性を深める

施術後のアフターフォローも、リピート率を上げるために効果的です。LINEやメールで、以下のような内容を送りましょう。

来店のお礼メッセージ

「本日はご来店ありがとうございました。仕上がりはいかがでしょうか」など、来店から1〜2日後に送ります。

ホームケアのアドバイス

「今日使用したシャンプーで、毎日ケアするとより持ちが良くなりますよ」など、具体的なアドバイスを送ることで、お客様は「ちゃんと見てくれている」と感じます。

次回来店のリマインド

賞美期限の1週間くらい前に、「そろそろメンテナンスの時期ですよ」とリマインドすることで、再来店のきっかけになります。

LINEの場合は、公式アカウントを作成すると、一斉配信やクーポンの配布もできるので便利です。

改善策8:リピーター限定の特典を用意する

リピーターのお客様に対して、特別な特典を用意することも効果的です。

ポイントカードや会員制度

来店ごとにポイントが貯まり、一定ポイントで割引やトリートメントサービスが受けられる仕組みを作りましょう。

リピーター限定メニュー

2回目以降のお客様だけが利用できる特別なメニューや価格設定を用意することで、「また来よう」と思っていただけます。

誕生月の特典

お客様の誕生月に、割引クーポンや特別なサービスを提供することで、特別感を演出できます。

これらの特典は、新規のお客様よりも、何度も通ってくださるリピーターのお客様を大切にしているという姿勢を示すことができ、お客様の満足度とロイヤリティを高めることにつながります。

美容室の集客で成功するための3つのポイント

最後に、美容室の集客を成功させるために、特に重要な3つのポイントをお伝えします。

ポイント1:複数の集客チャネルをバランス良く運用する

Google、Instagram、ホームページ、ポータルサイトなど、複数の集客チャネルを持ち、それぞれに一貫した情報を発信することが大切です。一つの方法に依存せず、リスクを分散しながら、より多くのお客様にリーチできるようにしましょう。

すべてのチャネルで、NAP情報(店名・住所・電話番号)を完全に統一すること、定期的に最新情報を更新することを忘れずに。

ポイント2:新規集客とリピート対策の両方に取り組む

新規のお客様を集めることも大切ですが、それ以上にリピーターを増やすことが重要です。新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍とも言われています。

理想的には、新規比率20%、新規顧客のリピート率50%、既存顧客のリピート率90%を目指しましょう。新規集客に力を入れつつ、カウンセリング、次回予約、アフターフォローなど、リピート対策もしっかり行うことで、安定した経営基盤を築くことができます。

ポイント3:お客様の声に耳を傾け、改善し続ける

集客の施策は、一度やって終わりではありません。お客様の反応を見ながら、常に改善し続けることが大切です。

口コミやアンケートで、お客様の声を集める

リピート率や来店周期などのデータを分析する

うまくいっていること、いないことを見極める

新しい施策を試してみる

このサイクルを回し続けることで、あなたの美容室に合った最適な集客方法が見えてきます。焦らず、一つずつ改善していきましょう。

まとめ:美容室の集客は「仕組み」で改善できる

美容室の集客がうまくいかないのには、必ず原因があります。ターゲットが明確でない、新規への呼び込みが足りない、リピートにつながっていないなど、原因を特定することが、改善への第一歩です。

そして、その原因に対して、適切な施策を行えば、集客の悩みは必ず改善できます。今回ご紹介した8つの改善策は、どれも今日からすぐに始められるものばかりです。すべてを一度に行う必要はありません。できそうなものから一つずつ、取り組んでみてください。

特に重要なのは、以下の3つです。

ターゲットを明確にして、その方に響く発信をすること

複数の集客チャネルをバランス良く運用すること

新規集客だけでなく、リピート対策にもしっかり取り組むこと

美容室の集客は、「仕組み」で改善できるものです。一つずつ積み重ねていけば、必ず結果は出ます。あきらめずに、コツコツと取り組んでいきましょう。あなたの美容室に、たくさんのお客様が訪れますように。

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