美容師の集客方法12選。個人・フリーランスの集客力アップ

「技術には自信があるのに、なかなかお客様が増えない」「新規のお客様が来ても、リピートにつながらない」
そんなお悩みを抱えている美容師の方は多いのではないでしょうか。特に個人で美容室を経営されている方やフリーランスの美容師さんにとって、集客は常に頭を悩ませる課題です。
厚生労働省によると、美容室の数は年々増加し続けており、毎年約1万軒以上の新規店舗がオープンしています。つまり、美容室の集客はどんどん難しくなっているというのが現実です。
しかし、正しい集客方法を知り、自分のサロンに合った施策を実践すれば、個人経営やフリーランスの美容師さんでも着実にお客様を増やしていくことは可能です。
この記事では、2025年最新の情報に基づいた美容室の集客方法を12個厳選してご紹介します。新規集客からリピート獲得まで、今日から実践できる具体的なアイデアをお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
美容室が集客できない理由と課題
具体的な集客方法をお伝えする前に、まず「なぜ集客がうまくいかないのか」という根本的な課題について考えてみましょう。原因がわかれば、取るべき対策も明確になります。

美容室の競合が増え続けている現状
先ほども触れましたが、美容室の店舗数は増加の一途をたどっています。地域によってはコンビニより多いかもしれません…
これは、お客様の数は大きく変わっていないのに、お店だけが増えている状態ですよね。当然ながら、新規顧客の獲得競争はどんどん激しくなっています。
特に駅前や商業施設の周辺では、似たようなコンセプトの美容室が密集していることも珍しくありません。
「どこの美容室を選んでも大差ない」とお客様に思われてしまうと、価格競争に巻き込まれやすくなり、利益率の低下につながってしまいます。
技術力だけでは選ばれない時代に
かつては「腕のいい美容師さん」という評判だけで、お客様が自然と集まる時代もありました。しかし、現在ではそれだけでは不十分です。
ある調査によると、美容室選びのきっかけや決め手として最も多いのは「ヘアサロンの検索・予約サイトで選ぶ」という回答でした。約6割のお客様がWebを利用して美容室を探し、予約しているのです。
つまり、技術力を磨くことはもちろん大切ですが、それと同時に「お客様に見つけてもらう仕組み」を作ることが不可欠な時代になっています。どんなに素晴らしいカット技術があっても、お客様がその存在を知らなければ、来店していただくことはできません。
リピート率の低さという課題
美容業界のリピート率(3ヶ月間)は、全体で約30%程度と言われています。
裏を返せば、70%のお客様は次回は別の美容室に行くということです。せっかく新規集客に成功しても、リピートにつながらなければ、常に新規のお客様を追い続けなければならない苦しい経営になってしまいます。
リピート率が低い原因はさまざまですが、「他店との違いが明確でない」「来店後のフォローができていない」「お客様との信頼関係が築けていない」といったことが挙げられます。新規集客と同じくらい、それ以上にリピート施策に力を入れることが、安定した経営の鍵となるわけです。
美容室の集客を成功させる3つの基本戦略
具体的な集客方法に入る前に、どんな施策を行うにしても押さえておくべき基本戦略をお伝えします。この土台がしっかりしていれば、どの集客方法を選んでも効果が出やすくなります。
自店の強み・コンセプトを明確にする
「うちの美容室は何が得意なのか」「どんなお客様に来てほしいのか」
これが明確になっていなければ、どんな集客施策も効果が半減してしまいます。髪質改善が得意、ショートカットに自信がある、40代以上の大人女性に特化している、など、自店ならではの特徴を言語化してみましょう。
「オーダーメイドで一人ひとりに寄り添った施術」「落ち着いたプライベート空間」といった表現は、一見良さそうに見えますが、実はどこの美容室でも言えてしまう抽象的な表現です。「他のサロンとの違いは何ですか?」と聞かれたときに、明確に答えられる強みを持つことが大切です。
ターゲット顧客を絞り込む
すべての人に来てほしいと思うと、結果的に誰にも響かないメッセージになりがちです。たとえば「30代〜40代の働く女性で、髪のダメージや白髪が気になり始めた方」というように、具体的なターゲットを設定することで、その方に刺さる訴求ができるようになります。
ターゲットを絞るといっても、他のお客様を断るわけではありません。軸となる顧客像を明確にすることで、発信内容やサービス設計に一貫性が生まれ、結果的に幅広いお客様に選ばれやすくなるのです。
オンラインとオフラインを組み合わせる
今の時代、オンラインでの集客は欠かせません。しかし、だからといってオフラインの施策が不要になったわけではありません。チラシや看板、紹介カードなども、地域密着型の美容室には依然として有効な手段です。オンラインとオフライン、両方の施策をバランスよく組み合わせることで、集客の間口を広げることができます。
美容室の集客方法12選【新規集客編】
それでは、具体的な集客方法を見ていきましょう。まずは新規のお客様を獲得するための方法を6つご紹介します。
1. インスタグラムで集客する(2025年最新版)
美容室の集客においてインスタグラムは非常に相性の良いSNSです。美容師の81%がSNSを集客に活用しており、その中でもInstagramの利用率は57%とトップを占めています。
写真や動画で施術の成果を視覚的に伝えられるため、お客様に「このお店に行ってみたい」と思ってもらいやすいのです。
ただし、2025年現在、インスタグラムのアルゴリズムは大きく変化しています。かつては「ハッシュタグをたくさんつければ見つけてもらえる」という考え方がありましたが、今はそうではありません。
現在はハッシュタグよりも、ユーザーの興味や行動履歴に基づいて投稿が表示される仕組みになっています。
2025年のインスタグラムで最も重要なのは「リール」です。短尺動画であるリールは、フォロワー以外にもリーチを広げやすく、発見タブに表示されやすいという特徴があります。ビフォーアフターの動画や施術の様子を撮影したリールは、新規のお客様獲得に非常に効果的です。
投稿頻度については、週3〜5回が最も効率的という調査結果があります。毎日無理に投稿するよりも、質の高いコンテンツを継続的に発信することを心がけましょう。また、投稿後1〜2時間以内のエンゲージメント(いいね、コメント、保存など)がアルゴリズムに影響するため、フォロワーがアクティブな時間帯に投稿することも大切です。
2. Googleビジネスプロフィールを活用する(MEO対策)
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)への登録は、地域のお客様を集客するために欠かせない施策です。「渋谷 美容室」「新宿 髪質改善」などと検索した際に、Googleマップとともに表示される店舗情報がこれにあたります。
Googleで検索してお店を探すお客様は、明確に「悩みを解決したい」「お店を探したい」という目的を持っています。
そのため、Googleビジネスプロフィールには、自店が何の悩みに特化しているのか、どんな施術が得意なのかを明確に記載することが重要です。
また、口コミの数と評価は検索順位や来店率に直結します。
施術後に「よろしければご感想をGoogleに投稿いただけると嬉しいです」とお声がけするだけでも、口コミ投稿率は上がります。そして、いただいた口コミには必ず返信しましょう。悪い口コミであっても放置せず、誠実に対応することで、それを見た他のお客様からの信頼につながります。
3. ホットペッパービューティーなどの集客サイトを活用する
ホットペッパービューティーや楽天ビューティなどの美容ポータルサイトは、「今すぐ美容室に行きたい」というお客様が多く利用しています。掲載費用はかかりますが、明確に店舗を比較検討している段階のお客様にアプローチできるメリットがあります。
ポータルサイトでは、複数の美容室を横並びで比較されることが前提です。そのため、他店との違いを明確に打ち出すことが重要になります。「オーダーメイド」「丁寧な施術」といった抽象的な表現ではなく、「髪質改善専門」「40代からの大人女性専門」など、具体的な強みを記載しましょう。
また、情報は定期的に更新することが大切です。古い写真や過去のキャンペーン情報がそのまま掲載されていると、サロンへの信頼感が下がってしまいます。特にスタイル写真、クーポン内容、スタッフ紹介などはお客様が重視するポイントですので、最新の状態に保つよう心がけましょう。
4. 自店のホームページ・ブログで情報発信する
ポータルサイトに依存するだけでなく、自店のホームページやブログを持つことも重要です。ホームページがあることで信頼感が増し、より詳しい情報を伝えることができます。
ブログでは、ヘアケアのアドバイスやスタイリングのコツ、トレンドのヘアスタイル紹介など、お客様の役に立つ情報を発信していきましょう。「〇〇駅 髪質改善」「△△市 白髪染め 専門」など、地域名や悩み系のキーワードを意識した記事を書くことで、検索からの流入も期待できます。
ただし、ホームページやブログは作って終わりではありません。定期的に更新し、最新の情報を掲載し続けることが大切です。更新が止まっているサイトは、「このお店、まだ営業しているのかな?」と不安を与えてしまいます。
5. 集客できる看板・外観づくり
通りがかりのお客様に興味を持ってもらうためには、看板や外観の工夫も欠かせません。特に新規オープンしたお店や、路面店の場合は、お店の前を通る人に「何のお店で、どんな特徴があるのか」が一目でわかることが重要です。
看板には、お店の名前だけでなく「髪質改善専門」「カラーに自信あり」など、強みが伝わるキャッチコピーを入れると効果的です。また、店内の様子が少し見えるようにすると、初めてのお客様でも入りやすくなります。
6. チラシ・ポスティングで地域に認知を広げる
デジタル全盛の時代ですが、チラシやポスティングも地域密着型の美容室には有効な集客方法です。自店の商圏にあるお宅に直接アプローチできるため、近隣にお住まいの方に認知してもらいやすくなります。
チラシを作成する際は、ただメニューと価格を並べるだけでなく、お店のコンセプトや強みが伝わる内容にしましょう。ビフォーアフターの写真やお客様の声を載せると、説得力が増します。また、新規限定のクーポンをつけると、来店のきっかけを作りやすくなります。
美容室の集客方法12選【リピート獲得編】

新規のお客様を獲得することも大切ですが、安定した経営のためにはリピーターを増やすことがさらに重要です。ここからは、お客様に「また来たい」と思っていただくための施策を6つご紹介します。
7. LINE公式アカウントで関係性を維持する
LINE公式アカウントは、お客様との関係性を維持するための強力なツールです。来店後のお礼メッセージ、次回予約のリマインド、季節のキャンペーン情報など、さまざまな用途に活用できます。
メールよりも開封率が高く、お客様も普段使い慣れているLINEでコミュニケーションが取れるため、距離感が近くなりやすいというメリットがあります。
ただし、配信が多すぎるとブロックされてしまうこともあるため、配信頻度や内容のバランスには注意が必要です。
8. 次回予約の仕組みをつくる
リピート率を上げるための最もシンプルで効果的な方法は、施術後に次回の予約を取っていただくことです。「次はいつ頃来られると髪の状態が良い状態で維持できます」といった専門家としてのアドバイスを添えて提案すると、自然に次回予約につながりやすくなります。
次回予約をしていただいたお客様には、通常より少しお得な特典をつけるのも効果的です。
「次回予約特典として、トリートメントを無料でお付けします」など、予約することのメリットを感じていただける工夫をしましょう。
9. お客様の変化を記録し、共有する
お客様の来店ごとの変化を写真で記録し、定期的に振り返りを行うことで、お客様自身が「通い続ける価値」を実感できます。たとえば、3ヶ月前の写真と今日の写真を比較して「こんなに髪質が改善されましたね」とお伝えすると、お客様はとても喜ばれます。
お客様は日々自分の髪を見ているため、少しずつの変化には気づきにくいものです。客観的な記録を見せることで、「このお店に通い続けよう」というモチベーションにつながります。
10. 口コミ・紹介を促進する仕組みをつくる
既存のお客様からの紹介は、最も信頼性の高い新規集客方法のひとつです。
紹介してくださった方と紹介されて来店された方の両方に特典をつける「紹介キャンペーン」を用意しておくと、自然と紹介が生まれやすくなります。
また、Googleや口コミサイトへのレビュー投稿をお願いすることも大切です。「よろしければ、Googleに感想を書いていただけると嬉しいです」と一言お伝えするだけでも、口コミ数は着実に増えていきます。口コミは新規のお客様が美容室を選ぶ際の重要な判断材料になるため、地道に集めていきましょう。
11. 季節やトレンドに合わせた提案をする
リピーターのお客様には、季節やトレンドに合わせた新しい提案を積極的に行いましょう。
「夏に向けて少し明るめのカラーはいかがですか?」「今年は〇〇というスタイルが人気です」など、お客様が知らない情報を提供することで、「このお店に来る価値がある」と感じていただけます。
新しいメニューや季節限定のトリートメントなども、リピーターのお客様に優先的にご案内すると喜ばれます。「いつも来てくださっているお客様だけに先行でご案内しています」という特別感も、ロイヤルティを高める効果があります。
12. SNSでお客様の投稿(UGC)を促進する
お客様が施術後の写真をSNSに投稿し、お店をタグ付けしてくださると、それ自体が最強の宣伝になります。これをUGC(ユーザー生成コンテンツ)と呼びます。第三者の口コミとしての信頼感があるため、新規のお客様にも「このお店は良さそうだから行ってみたい」と思ってもらいやすくなります。
UGCを増やすためには、「映える」仕上がりを意識することはもちろん、撮影しやすいスペースを用意したり、投稿したくなるような演出(フォトスポットや小物など)を工夫することも効果的です。
投稿してくださったお客様には感謝を伝え、リポストするなどの反応をすることで、さらに投稿が生まれやすい循環ができます。
美容室のSNS集客で押さえておくべきポイント
ここからは、特に重要なSNS集客について、もう少し詳しく解説します。美容室の集客においてSNSは欠かせないツールとなっていますが、正しい知識を持って運用しないと、時間と労力をかけても成果が出ないということになりかねません。
インスタグラムのアルゴリズムを理解する
2025年のインスタグラムでは、投稿がどれだけ多くの人に表示されるかは、アルゴリズムによって決まります。そして、このアルゴリズムで最も重要視されているのが「視聴時間」「いいね」「シェア」の3つです。特に視聴時間は最重要シグナルとされており、リール動画が有利な理由もここにあります。
フォロワーに対しては「いいね」がやや重要、フォロワー以外に対しては「シェア」がやや重要とされています。つまり、新規のお客様にリーチするためには、思わず友達に教えたくなるようなコンテンツを作ることが大切なのです。
リール動画の活用法
リールを活用する際のポイントは、最初の3秒でユーザーの興味を引くことです。最初の3秒で離脱されてしまうと、視聴時間が稼げず、アルゴリズムからの評価も下がってしまいます。
「驚きのビフォーアフター」「プロが教えるヘアケアの裏技」など、続きが気になる構成を意識しましょう。
美容室のリールで効果的なコンテンツとしては、ビフォーアフターの変化、カット・カラーの施術工程、セルフケアのアドバイス、サロンの雰囲気紹介などがあります。トレンドの音源を使うと、より多くのリーチを獲得しやすくなります。
ストーリーズとハイライトの活用
ストーリーズは、既存のフォロワーとの関係性を深めるのに適しています。日常の様子やスタッフの人柄が伝わる投稿、お客様からいただいた嬉しい言葉のシェア、空き状況のお知らせなど、リアルタイムな情報発信に活用しましょう。
24時間で消えてしまうストーリーズの中でも、特に重要な情報はハイライトに保存しておくことで、プロフィールを訪れた方に見てもらうことができます。
「メニュー」「アクセス」「お客様の声」「ビフォーアフター」など、カテゴリ別にハイライトを整理しておくと、初めてプロフィールを見た方にもお店の情報が伝わりやすくなります。
平日の集客を強化するアイデア

美容室は土日や休日に予約が集中しやすく、平日は空きが出やすい傾向があります。平日の稼働率を上げることで、売上アップにつなげることができます。美容室の平日集客は、多くのオーナーさんが抱える共通の課題です。
平日限定の特典やキャンペーン
「平日10〜16時の来店でカット20%オフ」「平日来店でトリートメント無料」など、平日に来店するメリットを感じられる特典を用意しましょう。主婦の方や、シフト制のお仕事をされている方など、平日に時間を取りやすいお客様へのアプローチとして有効です。
平日に来店しやすいターゲットへの訴求
平日に来店できるお客様は、土日しか来られないお客様とは異なるニーズを持っていることがあります。
たとえば、小さなお子様連れのママさん向けに「平日はお子様連れ歓迎」と打ち出したり、主婦の方向けに「お買い物ついでに気軽に立ち寄れる」ことをアピールしたりするのも効果的です。
新規オープン・開業時の美容室集客のポイント
美容室を新規オープンする際や、独立して開業する際は、ゼロからお客様を集める必要があります。開業時の集客はその後の経営を左右する重要な時期です。
開業前からの情報発信を始める
美容室の開業が決まったら、オープン前からSNSやブログで情報発信を始めましょう。
工事の進捗状況、内装のこだわり、どんなコンセプトのお店にするのかなど、準備の過程を発信することで、オープン前からファンを作ることができます。「どんなお店ができるんだろう」という期待感を持ってもらえると、オープン初日から予約が入りやすくなります。
新店舗オープン時は初期投資を惜しまない
開業初期は、集客にある程度の投資をすることをおすすめします。S
NSだけで無料集客を目指すと、成果が出るまでに時間がかかり、その間の売上が立たないという状況に陥りがちです。ホットペッパービューティーへの掲載、チラシのポスティング、Googleの広告など、複数の施策を同時に行うことで、早期に認知を広げることができます。
初期投資で獲得したお客様にしっかりと満足していただき、リピートにつなげていくことが、その後の安定経営への近道です。新規集客にかけたコストを、リピーターを増やすことで回収していく。この循環を意識しましょう。
地域の方への挨拶回りも効果的
新規オープンの際は、近隣のお店や住宅への挨拶回りも効果的です。
チラシや割引クーポンを持って「〇月〇日に美容室をオープンします」とご挨拶に伺うことで、地域の方に認知してもらうことができます。地道な活動ですが、「あの新しくできた美容室、オーナーさんが挨拶に来てくれて感じが良かったよ」と口コミが広がることもあります。
地方の美容室の集客で意識すべきこと
地方で美容室を経営されている方は、都心部とは異なる集客の考え方が必要です。人口が少ない地域では、一人ひとりのお客様との関係性がより重要になります。
地域密着型の強みを活かす
地方の美容室の強みは、お客様との距離の近さです。お客様の名前やご家族のこと、お仕事のことなどを覚えて、来店時に自然な会話ができる関係性を築きましょう。
「あのお店に行くと、いつも楽しい時間が過ごせる」と思っていただけることが、地方の美容室にとっては最大の集客力になります。
Googleビジネスプロフィールでの地域検索対策
地方でも「〇〇市 美容室」「〇〇駅 美容院」といった地域名での検索は行われています。Googleビジネスプロフィールをしっかり整備し、口コミを集めることで、地域でお店を探している方に見つけてもらいやすくなります。
競合が少ない地域では、少しの対策で検索上位に表示されることもあります。
既存顧客からの紹介を大切にする
地方では、口コミや紹介の効果が都心部以上に大きくなります。満足してくださったお客様に「もしよろしければ、お知り合いの方にもご紹介ください」とお伝えしたり、紹介カードを用意しておくことで、自然と新しいお客様につながっていきます。
美容室集客の成功に欠かせない「一貫性」
最後に、集客を成功させるために絶対に押さえておいてほしいポイントをお伝えします。それは「一貫性」です。
複数媒体での情報統一の重要性
Googleビジネスプロフィール、ホットペッパービューティー、インスタグラム、自店のホームページ
これらすべての媒体で、発信している情報に一貫性を持たせることが非常に重要です。
たとえば、ホットペッパーには「骨盤矯正専門サロン」、インスタでは「小顔矯正専門」、Googleには「肩こり専門」と書いてあったらどうでしょうか。お客様は「結局このお店は何が得意なの?」と混乱してしまいます。
実は、AIによるアルゴリズムも複数の媒体をまたいで情報を見ています。情報がバラバラだと「信頼できない店舗」と判断され、検索結果での表示順位が下がってしまうこともあります。逆に、一貫したメッセージを発信しているお店は、信頼性が高いと評価されやすくなります。
NAP情報の統一
特に重要なのが「NAP情報」の統一です。NAPとは、Name(店名)、Address(住所)、Phone(電話番号)の頭文字を取ったもの。これらの情報が、すべての媒体で完全に一致していることを確認しましょう。
たとえば、住所の表記が「1-2-3」と「1丁目2番3号」で異なっていたり、電話番号が一部の媒体で古いままだったりすると、検索エンジンからの評価が下がる原因になります。些細なことに思えるかもしれませんが、すべての媒体で情報を統一することで、集客効果は着実に上がっていきます。
美容室の集客ツール・アプリの活用
美容室の集客を効率化するために、さまざまなツールやアプリを活用することもおすすめです。忙しい日々の中で、集客に関わる業務を効率化できれば、本業である施術に集中する時間を確保できます。
予約管理システムの導入
予約の管理をシステム化することで、電話対応の手間を減らし、24時間いつでも予約を受け付けることができます。最近では無料で使える予約管理システムも増えていますので、まだ導入していない方は検討してみてください。お客様にとっても、いつでもスマホから予約できるのは大きなメリットです。
SNS運用の効率化
インスタグラムなどのSNS運用を効率化するためのツールも活用しましょう。
投稿の予約機能を使えば、まとまった時間に複数の投稿を作成しておき、最適な時間に自動投稿することができます。忙しい施術の合間にSNSを更新するのは大変ですが、計画的に運用することで継続しやすくなります。
顧客管理の仕組みづくり
お客様の来店履歴、施術内容、好みや会話で出た話題などを記録しておくことで、次回来店時により良い接客ができます。
紙のカルテで管理している方も多いと思いますが、デジタル化することで検索性が上がり、スタッフ間での共有もしやすくなります。
美容室集客でやってはいけないこと
ここまで「やるべきこと」をお伝えしてきましたが、逆に「やってはいけないこと」も知っておくことが大切です。集客がうまくいかない美容室には、いくつかの共通点があります。
価格競争に巻き込まれる
「近くのお店が安いから、うちも値下げしないと…」と価格で勝負しようとすると、利益率がどんどん下がってしまいます。安さを求めて来店するお客様は、もっと安いお店が見つかればそちらに移ってしまう傾向があります。価格ではなく、価値で選んでもらえる美容室を目指しましょう。
すべてのお客様に来てほしいと思う
「どんなお客様にも来てほしい」と思うと、メッセージがぼやけてしまい、結果的に誰にも響かなくなります。ターゲットを絞ることを恐れずに、「このお客様に最高のサービスを提供する」という軸を持つことが大切です。
集客施策を一つだけに頼る
「インスタだけ」「ホットペッパーだけ」など、一つの集客方法に依存するのはリスクがあります。その媒体のアルゴリズムが変わったり、掲載費用が値上げされたりすると、急に集客が落ちてしまう可能性があります。複数の集客チャネルを持ち、バランスよく運用することをおすすめします。
投稿しても分析・改善をしない
SNSに投稿したり、広告を出したりしても、その効果を分析しなければ改善のしようがありません。
「この投稿は反応が良かった」「このクーポンはあまり使われなかった」など、データを見て次の施策に活かすことが大切です。投稿して終わりではなく、PDCAサイクルを回す意識を持ちましょう。
まとめ:今日からできる美容室集客の第一歩
ここまで、美容室の集客方法を12個ご紹介してきました。すべてを一度に実践するのは難しいかもしれませんが、まずは自分のサロンに合った施策から始めてみてください。
美容室の集客で最も大切なのは、自店の強みを明確にし、それを一貫したメッセージで発信し続けることです。
そして、新規集客だけでなく、来てくださったお客様に「また来たい」と思っていただける関係性を築くことが、安定した経営につながります。
特にインスタグラムやGoogleビジネスプロフィールは、費用をかけずに始められる集客方法です。
まだ活用していない方は、ぜひ今日からアカウントを整えて、情報発信を始めてみてください。継続的な発信が、必ず結果につながります。
「自分一人では何から始めていいかわからない」「忙しくて集客施策に手が回らない」という方は、集客に詳しい専門家に相談してみるのも一つの方法です。
ただし、集客コンサルや代行サービスを利用する際は、美容業界に精通しているか、実績があるかどうかをしっかり確認してから依頼するようにしましょう。
この記事が、あなたの美容室の集客力アップのお役に立てれば幸いです。

