整体院の集客方法おすすめ12選|費用対効果と優先順位で比較【2026年】

柔道整復の施術所は全国に50,924カ所、あん摩マッサージ・指圧の施術所は17,531カ所あります(2024年末時点/出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/24/index.html)。
ここに民間資格の整体院が加わるので、実際の競合数はさらに増えます。
つまり「集客方法を知らない」ことより、「方法が多すぎて、どれから手をつけるか決められない」ほうが今の課題です。
この記事は、スタッフを雇わずに施術と経営を一人で回している整体院・サロンの方に向けて書いています。
SNSを毎日更新する時間はない、広告に月10万円も出せない、それでも新規とリピートを増やしたい。
その前提で、12個の集客方法を「かかる費用」「成果が出るまでの期間」「必要な作業時間」の3点で比較し、着手する順番まで決められる形にまとめました。
全部やる必要はありません。
上から3つだけでも、予約表の埋まり方は変わります。
結論からお伝えすると、整体院の集客でおすすめできる方法は12ありますが、最初に着手すべきはGoogleビジネスプロフィール(MEO対策)・Googleクチコミの獲得・ホームページのローカルSEO・LINE公式アカウントの4つです。この4つは初期費用0円〜数万円で始められ、外部委託しても月3万円前後から運用できます。
整体院の集客方法おすすめ12選|費用対効果で比較した一覧表
整体院の集客方法とは、新規の来院とリピートを増やすために使う集客チャネルのことです。おすすめの12種類を、月額費用・成果が出るまでの期間・週あたりの作業時間・向いている人の4項目で比較しました。優先度Aの4つは費用が月1万円以下で、最短2週間から反応が出ます。
まず全体像です。
12の方法を、費用対効果が高い順にA・B・Cの3グループに分けています。
| 優先度 | 集客方法 | 月額費用の目安 | 成果が出るまで | 週の作業時間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 1. Googleビジネスプロフィール(MEO対策) | 0円〜3万円 | 2週間〜3ヶ月 | 30分 | すべての整体院。まだ写真が5枚以下の院は最優先 |
| A | 2. Googleクチコミの獲得と返信 | 0円 | 1ヶ月〜3ヶ月 | 20分 | 施術の満足度は高いのに新規が来ない院 |
| A | 3. ホームページ+ローカルSEO | 0円〜1万円(制作費は別) | 3ヶ月〜6ヶ月 | 1時間 | 料金・症状・場所を検索で調べる層を取りたい院 |
| A | 4. LINE公式アカウント | 0円〜5,000円 | 2週間〜1ヶ月 | 30分 | 新規は来るのにリピート率が5割を切る院 |
| B | 5. ポータルサイト掲載 | 1万円〜5万円 | 即日〜1ヶ月 | 15分 | 開業直後で、とにかく初回来院を作りたい院 |
| B | 6. Instagram(プロフィール設計型) | 0円 | 3ヶ月〜6ヶ月 | 1〜2時間 | 写真素材があり、20〜40代女性を狙う院 |
| B | 7. Web広告(リスティング・Meta広告) | 5万円〜15万円 | 即日〜2週間 | 1時間 | 広告費を回収できる客単価・リピート設計がある院 |
| B | 8. チラシ・ポスティング/看板 | 2万円〜8万円 | 即日〜1ヶ月 | 1時間 | 商圏が半径1km以内、住宅街に立地する院 |
| C | 9. 紹介カード・紹介制度 | 1,000円〜5,000円 | 1ヶ月〜3ヶ月 | 10分 | 常連が10人以上いる院 |
| C | 10. 休眠顧客へのDM・LINE再アプローチ | 3,000円〜1万円 | 1週間〜1ヶ月 | 2時間(単発) | 過去の顧客リストが100件以上ある院 |
| C | 11. ブログ・オウンドメディア | 0円 | 6ヶ月〜1年 | 2〜3時間 | 書くことが苦にならず、長期投資できる院 |
| C | 12. YouTube・ショート動画 | 0円〜3万円 | 6ヶ月〜1年 | 3時間以上 | 撮影・編集の担当を確保できる院 |
※月額費用は運用を自院で行う場合の目安です。
外部委託した場合はMEO対策で月3〜7万円、初期設定費用として1〜5万円が別途かかるのが相場です(出典:SEM Plus「MEO対策の費用相場はいくら?」 https://white-link.com/sem-plus/meo-cost/)。
表を見て気づく通り、優先度Aの4つは合計しても月1万円以内に収まります。
一方で優先度Cは、費用は安くても作業時間が長い。
一人サロンにとって、いちばん高いコストは現金ではなく時間です。
だからA→B→Cの順で進めるのが、費用対効果としては最短になります。
本記事は「どれを、どの順でやるか」に絞ってお伝えします。
【最優先】費用ゼロで始められる整体院の集客方法4選
優先度Aの4つは、初期費用0円〜数万円で始められて、最短2週間で反応が出ます。Googleビジネスプロフィール・クチコミ・ホームページ・LINE公式アカウントの4点セットで、新規の入口とリピートの受け皿が両方そろいます。まずここだけ完成させてから、次の手法に進んでください。
1. Googleビジネスプロフィール(MEO対策)|整体院の集客で最も費用対効果が高い

Googleビジネスプロフィールとは、Google検索とGoogleマップに表示される店舗情報を、店舗側が無料で編集・運用できる管理画面のことです。
「整体 ○○駅」「肩こり 整体 △△市」で検索したとき、地図と一緒に3件の店舗が並ぶ枠があります。
あの枠に入るための施策が、MEO対策です。
整体院の集客でこれを最優先にする理由は3つあります。
- 費用:登録・運用とも無料で始められます
- スピード:情報を整えてから2週間〜3ヶ月で順位が動きます
- 成約率:地図から来る人は「今すぐ通える場所を探している」ので、予約につながりやすいです
やることは多くありません。
まず、次の項目を全部埋めてください。
- ビジネス名・カテゴリ
メインカテゴリは「整体院」または「カイロプラクティック」など、実態に合うものを1つ選びます。サブカテゴリは3つまでに絞ります。 - 営業時間・定休日・電話番号
祝日の特別営業時間まで入れます。ここが空欄だと、Google側の情報の信頼度が下がります。 - 写真
外観・受付・施術室・施術風景・スタッフの5種類を、最低各2枚。合計10枚以上が目安です。 - 商品・サービス欄
「初回カウンセリング+施術 60分 6,600円」のように、メニュー名と料金と所要時間をセットで登録します。 - 予約リンク
予約システムやLINEの予約導線を設定します。電話だけだと、20〜30代の予約を取りこぼします。
2026年に入って、この情報整備の意味が変わりました。
ChatGPTやGeminiなどのAI検索が「近くの整体院」を答えるとき、Googleビジネスプロフィールの構造化された情報を参照します。
営業時間・メニュー・価格・属性が正確に入っている院ほど、AIの回答に載りやすくなる仕組みです。
つまりMEO対策は、そのままAI検索対策を兼ねます。
投稿機能は週1回で十分です。
毎日更新しなくても順位には影響しません。
2. Googleクチコミの獲得と返信|0円で成約率が上がる
クチコミは、ローカル検索の順位を決める要素として上位に位置づけられています。
Googleは公式ヘルプで「クチコミに返信する」ことをローカル順位の改善策として明記しています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」 https://support.google.com/business/answer/7091?hl=ja)。
整体院で現実的な目標値は、クチコミ30件・平均4.5以上です。
1日1人にお願いすれば、1ヶ月で達成できます。
お願いのタイミングは、施術直後ではありません。
2回目以降の来院で、症状が明らかに改善したと本人が口にした瞬間が最も反応がいいです。
QRコードを印刷したカードを受付に置き、「よければスマホでこちら読んでいただけますか」と渡すだけ。
口頭で説明するより、カードを渡すほうが投稿率は上がります。
ここで注意点が1つあります。
2023年10月1日から、ステルスマーケティングは景品表示法違反になりました(出典:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing)。
具体的にNGなのは、次のようなケースです。
- 星5をつけることを条件に割引する:消費者庁のQ&Aで「事業者の表示」に当たり違反になると示されています
- 知人や家族に、来院していないのに投稿してもらう:実体験のない投稿は事業者の表示とみなされます
- クチコミ代行業者に依頼する:投稿内容を事業者側が実質的にコントロールしている状態になります
一方で、「クチコミを書いてくれた方全員に次回500円引き」のように、内容を指定しない特典は問題になりにくいとされています。
評価の指定をしない、これが線引きです。
返信は72時間以内が目安です。
低評価がついたときも、反論せずに「ご不便をおかけしました」と事実だけ書いて返信します。
返信文は、他の見込み客が読んでいます。
低評価への丁寧な返信は、高評価10件より効くことがあります。
3. ホームページ+ローカルSEO|検索で「調べてから決める人」を取る
ホームページは、集客の入口というより予約の決め手として機能します。
MEOやポータルサイトで整体院を見つけた人は、ほぼ必ずホームページを確認してから予約します。
ここが薄いと、せっかくの流入が落ちます。
一人サロンなら、ページ数は5〜7で足ります。
- トップページ
「どこの、誰の、どんな症状のための整体院か」を1画面目で言い切ります。 - 料金ページ
初回料金・2回目以降・回数券の有無を明記します。料金非公開は離脱の最大要因です。 - 施術者プロフィール
顔写真・保有資格・施術歴・開業のきっかけ。ここが最も読まれます。 - 症状別ページ
「腰痛」「肩こり」「産後の骨盤」など、主力の悩みごとに1ページずつ。2〜3本で十分です。 - アクセス・予約ページ
最寄り駅からの徒歩ルートを写真つきで。駐車場の有無は必ず書きます。
ローカルSEOで狙うのは「整体 ○○駅」「腰痛 整体 △△市」のような地域名つきのキーワードです。
全国向けの一般キーワードは、大手メディアが押さえていて勝てません。
成果が出るまでは3〜6ヶ月みてください。
すぐに効く施策ではないので、A群の中では最後に取りかかっても構いません。
4. LINE公式アカウント|リピートの受け皿として最初に作る
LINE公式アカウントとは、店舗が顧客に一斉配信・個別対応・予約受付を行える、LINE社が提供する事業者向けアカウントのことです。
料金プランは3つあります(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」 https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/)。
- コミュニケーションプラン:月額0円、配信は月200通まで
- ライトプラン:月額5,000円、月5,000通まで
- スタンダードプラン:月額15,000円、月30,000通+追加分は従量課金
登録者100人の整体院が月2回配信しても200通。
つまり一人サロンなら当面は無料プランで回ります。
使い方は3つに絞ります。
- 次回予約の受付:施術後にトーク画面から日程調整する。電話より予約率が上がります
- 前日リマインド:無断キャンセルが減ります
- 月2回の配信:セルフケア動画1本+空き枠の案内1本。売り込みは月1回まで
友だち追加のタイミングは、会計時です。
「次回予約はLINEで取れます」と言えば、8割は追加してくれます。
【次に着手】新規を積み増す整体院の集客方法4選
優先度Bの4つは、費用がかかる代わりに新規の絶対数を増やせる方法です。ポータルサイトと広告は即日〜2週間で反応が出る一方、月1万円〜15万円のコストがかかります。A群を整えてから、月間の広告予算が確保できる段階で着手してください。

5. ポータルサイト掲載|開業直後の「とにかく初回来院」に効く
EPARK、ホットペッパービューティー、くらしのマーケットなどの予約ポータルに掲載する方法です。
掲載料は月1万円〜5万円が中心で、成果報酬型のプランもあります。
強みは、掲載した翌日から予約が入る可能性があること。
開業直後で「まず1人目の来院を作りたい」段階では、これが最短です。
弱みは2つあります。
- 価格競争:同じページに競合が並ぶので、初回割引で比較されます
- 顧客が資産にならない:ポータル経由の顧客は、掲載をやめると流入が止まります
使い方としては、掲載しつつ、来院した人を必ずLINEに登録してもらうのが正解です。
ポータルを新規獲得だけに使い、リピートは自院のLINEで回す。
これができれば、半年後に掲載をやめても売上は落ちません。
6. Instagram|毎日投稿しない前提の運用設計にする
SNS発信に時間を割けない前提だと、Instagramは「毎日投稿するメディア」ではなく「予約前に見られる名刺」として設計します。
優先順位はこの順です。
- プロフィール欄
「○○駅徒歩3分/腰痛専門/完全予約制」のように、地域・専門・予約方法を1行ずつ。ここだけで印象が決まります。 - ハイライト
「料金」「院の様子」「お客様の声」「アクセス」の4つ。過去のストーリーズをまとめるだけなので30分で作れます。 - 固定投稿3枚
院の外観、施術者の顔、料金表。この3枚があれば、投稿頻度が低くても不信感は出ません。 - 投稿
週1回で十分。セルフケア1本を撮り、リールとフィードに両方出します。
フォロワー数は追わなくて構いません。
整体院の場合、商圏は半径3km程度なので、フォロワー1万人より地元の300人のほうが売上になります。
7. Web広告(リスティング・Meta広告)|回収できる設計があるときだけ
リスティング広告は「整体 ○○駅」で検索した人に、検索結果の最上部で表示される広告です。
Meta広告(Instagram・Facebook)は、地域と年齢で絞って画像や動画を配信します。
広告に手を出す判断基準は1つだけ。
新規1人あたりの獲得コストを、その人の生涯売上が上回るかです。
たとえば1人の獲得に8,000円かかるとします。
初回6,000円だけで終わる人ばかりなら赤字です。
平均5回来院して合計30,000円になるなら、成立します。
つまり広告は、LINE公式アカウントと次回予約の仕組みができてから。
順番を逆にすると、広告費だけが出ていきます。
8. チラシ・ポスティング/看板|商圏が狭い整体院ほど効く
ポスティングは1枚あたり3円〜7円が目安です。
5,000枚まいて2万円前後、反応率は0.01%〜0.1%程度が一般的なレンジとされています。
※要確認:反応率は地域・デザイン・オファーで大きく変動します。初回は3,000枚程度でテストし、実測値を取ってから本数を決めてください。
チラシで反応が出るのは、次の条件がそろったときです。
- 配布範囲:院から半径1km以内に絞る。遠方にまいても来院しません
- オファー:「初回○○円」より「初回カウンセリング30分無料」のほうが心理的ハードルが下がります
- 顔写真:施術者の顔が入っているだけで反応が変わります
看板・店頭ボードは、費用対効果でいえばチラシより上です。
一度設置すれば費用がかからず、前を通る人に毎日届きます。
店頭ボードに書くのは「営業中です」ではなく、料金と所要時間。
入りにくさの正体は、値段がわからないことです。
【余力があれば】長期で効く整体院の集客方法4選
優先度Cの4つは、費用は低いものの成果が出るまで半年以上かかるか、まとまった作業時間を必要とします。紹介制度と休眠顧客の掘り起こしは既存顧客が一定数いる院向け、ブログとYouTubeは長期投資として捉えてください。A群・B群が回り始めてからで間に合います。

9. 紹介カード・紹介制度|常連が10人いれば成立する
紹介は、獲得コストが最も安い集客方法です。
名刺サイズのカードを100枚印刷して1,000円程度。
設計はシンプルにします。
- 紹介した人:次回500円引き
- 紹介された人:初回1,000円引き
- 渡すタイミング:3回目の来院時。1回目だと関係が浅すぎます
渡すときの一言も決めておきます。
「同じ症状で困っている方がいたら渡してください」と、対象を限定するほうが使われます。
紹介経由の顧客は、リピート率が高い傾向があります。
すでに信頼のある人からの推薦なので、初回の不安がありません。
10. 休眠顧客へのDM・LINE再アプローチ|1回2時間で売上が動く
3ヶ月以上来ていない顧客リストを見てください。
100件あれば、そのうち3〜10件は戻ってきます。
ハガキDMなら1通あたり85円前後(郵便料金+印刷費)。
100通で1万円弱です。
LINEに登録済みの人なら、無料プランの200通の枠内で送れます。
文面で効くのは、割引ではなく個別性です。
- NG:「お得なキャンペーンのお知らせ」
- OK:「○○様、前回は腰の張りでご来院いただきました。季節の変わり目は再発しやすい時期です」
手書きの一言を添えると反応が上がります。
100通なら1時間で書けます。
11. ブログ・オウンドメディア|書くのが苦にならない人だけ
ブログは費用0円ですが、成果が出るまで6ヶ月〜1年かかります。
記事1本に2〜3時間、それを月4本。
この時間を捻出できるかが判断基準です。
無理なら手を出さないほうがいいです。
やる場合は、書くテーマを2種類に絞ります。
- 症状別の解説:「デスクワークの腰痛が朝つらい理由」など、自分の商圏の人が検索しそうなもの
- 症例レポート:「40代女性・産後の骨盤の張り/5回の施術経過」など、実際の施術記録
症例レポートは、他院が真似できない資産になります。
ただし表現には制約があるので、次の章で扱う広告規制を必ず確認してください。
12. YouTube・ショート動画|担当者を確保できる院向け
動画は、専門性を伝える手段としては最も強力です。
話し方・手つき・院の雰囲気が同時に伝わります。
一方で、撮影と編集に週3時間以上かかります。
一人サロンで施術しながら回すのは、現実的に厳しいのが正直なところです。
やるなら、ショート動画1本60秒に絞ります。
「肩甲骨を1分でゆるめるストレッチ」のような、その場で真似できる内容が伸びます。
編集は、スマホアプリでテロップを入れるだけ。
凝った編集は不要です。
おすすめの集客方法を選ぶ3つの判断軸
集客方法を選ぶ判断軸は、費用・成果までの期間・作業時間の3つです。一人サロンで最も不足するのは現金ではなく作業時間なので、週の作業時間が1時間を超える施策は後回しにします。この3軸で並べ替えると、着手すべき順番が自動的に決まります。

軸1:初期費用ではなく、3ヶ月の総コストで見る
「初期費用無料」の施策でも、月額が3万円なら3ヶ月で9万円です。
比較するときは、必ず3ヶ月の合計金額に直してください。
優先度Aの4つを全部やっても、3ヶ月の総額は3万円以内に収まります。
一方でWeb広告は、3ヶ月で15万円〜45万円。
この差を理解したうえで、広告に踏み込むかを決めます。
軸2:成果が出るまでの期間と、資金繰りを合わせる
今月の売上が足りない状況で、ブログを始めても間に合いません。
ブログの成果が出るのは半年後です。
資金繰りが厳しいときは、即効性のある施策から選びます。
- 今月中に来院がほしい:ポータルサイト掲載、休眠顧客へのDM、Web広告
- 3ヶ月後を安定させたい:MEO対策、クチコミ獲得、LINE公式アカウント
- 1年後の集客を作りたい:ホームページSEO、ブログ、YouTube
この3層を同時に走らせるのが理想ですが、最初から全部は無理です。
まず真ん中の層を固めて、余力で上下に広げます。
軸3:週にどれだけ時間を出せるかで、上限が決まる
週に集客へ回せる時間を、正直に見積もってください。
施術・カルテ・掃除・経理を引いて、残る時間です。
週2時間なら、優先度Aの4つでちょうど埋まります。
週5時間出せるなら、InstagramかBの施策を1つ足せます。
週1時間しか出せないなら、MEO対策とクチコミの2つに全振りする。
これでも、何もしないより成果は出ます。
一人サロンと複数スタッフ院で、おすすめの優先順位はどう違う?
一人サロンと複数スタッフ院では、集客方法の選び方が変わります。一人サロンは施術枠に上限があるためリピート強化型、複数スタッフ院は空き枠を埋める必要があるため新規獲得型が合います。同じ12の方法でも、優先すべき順番が入れ替わります。
一人サロンが向いている集客方法
一人サロンの施術枠は、1日6〜8人が上限です。
月に直すと、稼働20日で120〜160人。
この枠を新規だけで埋めようとすると、毎月100人以上を集め続ける必要があります。
現実的ではありません。
だから一人サロンは、リピート率を上げて必要な新規数を減らす方向で設計します。
優先順位はこうなります。
- LINE公式アカウント(次回予約とリマインド)
- Googleビジネスプロフィール(MEO対策)
- Googleクチコミの獲得と返信
- 紹介カード・紹介制度
新規は月10〜20人取れれば十分です。
広告に大金を投じる必要はありません。
複数スタッフ院が向いている集客方法
スタッフが3人いれば、施術枠は1日20人前後になります。
月400人分の枠です。
この規模になると、リピートだけでは枠が埋まりません。
新規の流入量を増やす施策が必要になります。
優先順位はこうなります。
- Web広告(リスティング・Meta広告)
- ポータルサイト掲載
- ホームページ+ローカルSEO
- Googleビジネスプロフィール(MEO対策)
人件費という固定費がある分、空き枠のコストが高い。
だから広告費をかけてでも埋める判断が合理的になります。
逆に一人サロンが同じことをすると、施術枠が足りずに広告費だけが無駄になります。
整体院の集客方法を導入する5ステップ
導入は5ステップで進めます。所要時間の合計は初月で約6時間、費用は3,000円程度です。ステップ1は今日30分でできるので、この記事を読み終えたら着手してください。
- ステップ1:Googleビジネスプロフィールを埋める(所要30分・費用0円)
今日できることです。営業時間・カテゴリ・サービス欄を埋め、写真を10枚アップロードします。写真はスマホで撮ったもので構いません。 - ステップ2:クチコミ依頼のカードを作る(所要1時間・費用1,000円)
Googleビジネスプロフィールの管理画面からクチコミ用URLを取得し、QRコードにしてカードを印刷します。ネット印刷なら100枚1,000円前後です。 - ステップ3:LINE公式アカウントを開設する(所要1時間・費用0円)
アカウントを作り、あいさつメッセージとリッチメニュー(予約・料金・アクセスの3ボタン)を設定します。無料プランで始めます。 - ステップ4:ホームページの料金ページとプロフィールを整える(所要3時間・費用0円)
既存サイトがある場合は、料金の明記と施術者の顔写真の追加だけで反応が変わります。サイトがない場合は、この段階では作らず、次月以降に回して構いません。 - ステップ5:数値を測る(所要30分・費用0円)
毎月末に「新規来院数」「クチコミ件数」「LINE友だち数」「リピート率」の4つだけ記録します。これ以上増やすと続きません。
ここまでで初月は終わりです。
2ヶ月目以降、数値を見ながら優先度Bの施策を1つずつ足していきます。
整体院の集客でおすすめしにくい方法と、広告規制の注意点
整体院は国家資格に基づかない医業類似行為にあたるため、「治療」「治る」といった表現が使えません。この制約を知らずに広告を出すと、景品表示法・薬機法・医師法に抵触するリスクがあります。表現のルールを先に押さえてから、集客施策を回してください。
整体院に適用される広告規制の基本
接骨院・整骨院は柔道整復師法、鍼灸院・マッサージ院はあはき法(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律)で広告が規制されています。
一方、整体院・カイロプラクティックは法律に基づかない医業類似行為に分類されます。
専用の広告規制法はありませんが、代わりに医師法・薬機法・景品表示法が適用されます。
結果として、「治療」「治る」「診断」といった医療行為を想起させる言葉は使えません(出典:薬事法マーケティング「整体院・カイロプラクティックが注意する薬機法や景品表示法」 https://yakujihou-marketing.net/archives/386)。
使えない表現の具体例
- 治療・治す・治る:整体院は治療行為を行えないため、標榜できません
- 診断・診察:医師法に抵触します。「カウンセリング」「検査」に置き換えます
- 最高・No.1・日本一:根拠のない最大級表現は、景品表示法の優良誤認にあたります
- 「○○が治った」という体験談:施術効果を保証する表現とみなされる可能性があります
- ビフォーアフター写真の効果保証:「個人の感想です」を添えても、成立しない場合があります
置き換え方は決まっています。
- 「腰痛を治す」→「腰の負担を軽くするための施術」
- 「肩こりが改善します」→「肩まわりの筋肉にアプローチします」
- 「地域No.1の技術」→「開業10年、延べ8,000名の施術実績」
実績の数字は、事実であれば書けます。
むしろ数字のほうが、抽象的な最上級表現より説得力があります。
クチコミ・SNSでやってはいけないこと
先ほど触れたステマ規制は、SNSでも同じく適用されます。
インフルエンサーに施術を無料提供して投稿してもらう場合、投稿に「PR」「提供」などの明示が必要です。
規制対象になるのは依頼した事業者側なので、「インフルエンサーが勝手にやった」は通りません。
整体院の規模で課徴金の対象になるケースは多くありませんが、クチコミサイトからの削除や、Googleビジネスプロフィールの停止リスクはあります。
整体院の集客に関するよくある質問
整体院の集客について、検索で多く見られる質問に回答します。予算がない場合の進め方、成果が出るまでの期間、SEOとMEOの優先順位など、実務で判断に迷いやすい6問を扱います。
整体院の集客で、まず何から始めればいいですか?
Googleビジネスプロフィールの情報を埋めることから始めてください。
費用は0円、所要時間は30分です。
営業時間・カテゴリ・サービス欄・写真10枚をそろえるだけで、地図検索での表示が変わります。
早ければ2週間、遅くても3ヶ月で順位に反映されます。
次にクチコミの獲得です。
30件・平均4.5以上が最初の目標値になります。
開業直後で予算がありません。無料でできる集客方法はありますか?
あります。
優先度Aの4つのうち、Googleビジネスプロフィール・クチコミ獲得・LINE公式アカウントの3つは完全に無料です。
LINE公式アカウントの無料プラン(コミュニケーションプラン)は月200通まで配信できるので、登録者100人までなら費用はかかりません。
ここに紹介カードを足しても、印刷代1,000円程度。
初月の集客コストは1,000円で組めます。
SEOとMEOは、どちらを優先すべきですか?
MEOです。
理由は、成果が出るまでの期間が短いからです。
MEOは2週間〜3ヶ月、SEOは3〜6ヶ月かかります。
さらにMEOは無料で始められる一方、ホームページ制作には10万円〜50万円の初期費用がかかることが多いです。
ただし、MEOで見つけた人の多くはホームページを確認してから予約します。
順番はMEOが先、ホームページはその次、という関係です。
Web広告は月いくらから効果が出ますか?
月5万円が最低ラインの目安です。
それ以下だと、データが溜まる前に予算が尽きて、改善判断ができません。
判断基準は金額そのものより、回収できるかどうかです。
新規1人の獲得コストが8,000円で、その人の平均生涯売上が30,000円なら成立します。
逆に初回で終わる顧客が大半なら、いくら出しても赤字になります。
広告に踏み込む前に、リピート設計を先に作ってください。
集客はできているのに売上が伸びません。原因はどこですか?
リピート率を確認してください。
2回目の来院率が50%を切っている場合、原因は集客ではなく院内にあります。
チェックする箇所は3つです。
- 次回予約:施術後にその場で次回日程を取っているか。取っていない場合、再来院率は大きく下がります
- 初回の説明:施術計画(何回で、どこを目指すか)を伝えているか
- リマインド:予約前日の連絡があるか。無断キャンセルはここで防げます
この3つを整えるだけで、新規を増やさずに売上が上がることは珍しくありません。
整骨院・接骨院と整体院で、おすすめの集客方法は違いますか?
集客チャネル自体はほぼ同じです。
MEO・クチコミ・ホームページ・LINEという優先順位は変わりません。
違うのは広告表現の制約です。
整骨院・接骨院は柔道整復師法による広告制限を受けるため、広告に掲載できる事項が法律で限定されています。
整体院は専用の規制法がない代わりに、「治療」「治る」といった表現が使えません。
どちらも制約はありますが、性質が異なります。
掲載するポータルサイトの種類も変わります。
保険診療を扱う整骨院と、自費のみの整体院では、集まる客層が違うためです。
まとめ:整体院の集客は「4つ整えてから広げる」が最短
整体院の集客方法は12ありますが、最初に着手すべきはGoogleビジネスプロフィール・クチコミ・ホームページ・LINE公式アカウントの4つです。この4つは合計月1万円以内、週2時間で回せます。ここが固まってから、広告やSNSに広げてください。
整理します。
- 優先度A(月1万円以内・週2時間):MEO対策、クチコミ獲得、ホームページ、LINE公式アカウント
- 優先度B(月1万円〜15万円):ポータルサイト、Instagram、Web広告、チラシ・看板
- 優先度C(費用は低いが時間がかかる):紹介制度、休眠顧客DM、ブログ、YouTube
一人サロンなら、Aの4つで月10〜20人の新規と、5割以上のリピート率が作れます。
これで施術枠は埋まります。
今日は1つで大丈夫です。
Googleビジネスプロフィールを開いて、空欄を埋める。写真もスマホで構いません。
その30分が、来月の予約表に返ってきます。
院を開けて目の前の方に向き合えている時点で、難しいところは越えています。あなたの施術を必要としている人は、同じ地域に必ずいます。
あとは見つけてもらうだけです。
まずは今日の30分から、一緒に進めていきましょう。
応援しています。

