エステサロンでリピート率を上げる考え方と注意点 | カウンセリングが重要ポイント

エステサロンの売上が低迷し、リピート率が上がらないと悩んでいませんか?
多くのサロン経営者は、カウンセリング技術や施術の質、集客方法ばかりに目を向けがち。
しかし、同じノウハウを学んでも成果が出る人と出ない人がいるのはなぜでしょうか。
その答えは、カウンセリングやコンサルティングを「受ける前」の準備、つまり経営者自身の思考の癖やマインドセットにあります。
本記事では、個人事業主や中小企業のサロン経営者が売上低迷から抜け出し、V字回復を実現するための根本的な考え方と、リピート率を劇的に改善する4つの実践メソッドを解説していきますね。
売上が低迷する「3つの原因」と経営者が持つべきマインドセット
売上低迷の根本にある「脳のフィルター」の壁
エステサロンの売上不振や業績不振に悩む経営者の多くは、外部のコンサルタントからアドバイスを受けたり、セミナーで学んだノウハウを実践しようとします。
しかし、同じ情報を受け取っても、それを素直に実行できる人とできない人に分かれてしまうのですね。
この差を生み出している最大の理由が「脳のフィルター」。
私たちの脳は、生まれ育った環境や過去の経験によって形成された価値観というフィルターを通して、すべての情報を解釈しています。
例えば、「赤いもの」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?リンゴ、トマト、ポスト、血液など、人によって答えは異なりますよね。
これは、その時の状況や過去の記憶、無意識の価値観によって、同じ言葉でも全く違うものを連想するためなんです。
同様に、コンサルタントから「リピート率を上げるために次回予約を取りましょう」とアドバイスされても、ある経営者は「それは押し売りになるのでは」と受け取り、別の経営者は「なるほど、すぐ実践しよう」と受け取ります。
この解釈の違いが、行動の差を生み、最終的には売上の差につながってしまうのです。
第1の原因:脳のフィルター
脳は省エネを好む臓器とご存知でしたか?
人間の体重のわずか2%程度しかない脳が、全体のカロリーの約20〜25%を消費するため、できるだけエネルギーを使わないように「思考の癖」を作り出します。
この思考の癖がバイアスであり、フィルターとなって新しい情報の受け取り方に影響を与えているんですね。
エステサロン経営においては、以下のような思考のフィルターが売上低迷の原因となります。
よくある思考のフィルター例
- 「値上げしたらお客様が離れる」という恐怖
- 「私には営業なんてできない」という思い込み
- 「SNS集客は若い人向けだから」という固定観念
- 「カウンセリングで商品を勧めるのは押し売りだ」という罪悪感
これらのフィルターは、あなた自身を守るために過去に作られた価値観です。
しかし、この分厚い価値観の壁が、売上向上のための新しい行動を阻んでしまっているのですね。
第2の原因:欲求の対立
人間の脳には矛盾した2つの欲求が存在します。一つは「成長したい」「変化したい」という欲求、もう一つは「安全でいたい」「現状を維持したい」という欲求です。
エステサロンの売上向上のためには、新しい集客方法を試したり、メニュー構成を変えたり、価格設定を見直したりする必要があります。
しかし「安全でいたい」という脳の防衛本能が、「今のままでも何とかなっている」「失敗したら怖い」という思考を生み出し、行動にブレーキをかけてしまうのです。
スターバックスでは、全スタッフが毎日・毎月のSMART目標(具体的・測定可能・達成可能・関連性のある・期限付きの目標)を立てて、それを必ずチームで共有します。
スターバックスのスタッフが忙しくても楽しそうに働いているのは、この毎日の目標設定によって「成長を喜び」として脳が受け取っているからなのですよ。
第3の原因:過去の価値観
私たちは育ってきた環境によって、無意識のうちに「これは良い」「これは悪い」という価値観を作り上げてきました。
例えば、セロリやピーマンのような野菜が嫌いな人がいるのは、その野菜自体に問題があるわけではなく、過去の経験や育った環境による「好き嫌い」という価値観が形成されているから。
エステサロン経営においても同じことが起こります。「高額な商品を勧めるのは良くない」という価値観を持っている経営者は、どんなに良い商品でもお客様に提案することに抵抗を感じてしまいます。
過去に作られた価値観が、今の成長を妨げているとすれば、それを書き換えていく勇気が必要になりますね。
エステサロンの売上不振を招く内的要因と外的要因の分析
内的要因:サロン内部で改善できる売上低迷の理由

リピート率・客単価の低下が引き起こす悪循環
エステサロンでは、リピート率が平均20%程度というデータがあります。
つまり、新規でいらしたお客様の5人に1人しか再来店していない計算になるんですね。
一方で、70〜80%という高いリピート率を維持しているサロンも実際に存在します。
この差はどこから生まれるのでしょうか。リピート率が低いサロンには共通する特徴があります。
リピート率が上がらない主な理由
- 目標となる数値を設定していない
- お客様に「ここでなければ」という特別感を提供できていない
- お客様の本当のニーズを深く理解できていない
- 施術後のフォローやコミュニケーションが不足している
ここで知っておきたいのが、新規のお客様を集めることと、既存のお客様に再来店していただくことでは、必要なコストに大きな差があるという事実です。
マーケティングの世界では、リピーターの維持と比較して、新規顧客の獲得には5倍ものコストが必要になると言われています。
つまり、すでに来店されたお客様に再度足を運んでいただく方が、コスト効率が圧倒的に良いですね。
個人事業主や中小企業のサロン経営では、この考え方が特に重要になります。
サロンの売上は「新規のお客様」と「再来店されるお客様」で構成されています。
理想的なバランスは新規2:既存8と言われており、再来店のお客様が8割を占める状態を目指すことがいいでしょう。
特に席数が少ない小規模サロンの場合、リピーターに愛されるサロン作りが経営の安定につながります。
商品・サービスの質と従業員のモチベーション
施術やサービスの品質が期待に届かないと、お客様は他のサロンに移ってしまいます。
特にSNSが普及した現代では、一つの低評価が瞬く間に拡散されてしまう可能性も。
また、スタッフのモチベーション低下は、接客の質や営業成績に直接影響します。
定期的にお客様の声を聞き、満足度を確認していくことが大切でしょう。
現状維持のままでは、市場の変化についていけず、いずれ売上は下がってしまいます。
好調なときこそ、現状を分析して改善を繰り返すことが重要なんですね。
外的要因:サロンの外で起こる売上低迷の理由
流行・トレンドの変化と競合の影響
美容業界のトレンドは目まぐるしく変化しています。
一時的な流行に乗って売上が伸びても、次のトレンドに移り変わると急激に売上が落ちる可能性も。
競合も増加していますね。
近隣の他サロンだけでなく、自宅で使える美顔器、オンラインの美容相談、セルフエステなど、様々な選択肢がお客様の前に広がっています。
また、店舗周辺の環境変化も影響します。
例えば、静かな立地が魅力だったサロンの近くに大型商業施設ができて、騒がしくなってしまうようなケースがありますね。
イメージ悪化とSNSでの評判管理
一人のお客様の不満が、SNSを通じて多くの人に伝わってしまう時代です。
商品やサービスに関するネガティブな情報が広がると、業界全体のイメージにも影響し、売上回復までに時間がかかってしまいます。
自店の評判を定期的にチェックし、問題が起きていないか確認することが大切です。
売上低迷の原因を把握するフレームワークとチェックリスト
ロジックツリーで問題を可視化する分析方法
売上が下がってしまったとき、闇雲に対策を打っても効果は期待できません。
まずは原因を明確にし、それに合った対策を実施することが重要なんです。
ロジックツリーは、問題を論理的に分解して解決策を導き出せるフレームワークです。
大きな問題を小さな問題に分解していくことで、「何が本当の原因なのか」を見える化できます。
ロジックツリーの活用ステップ
- 売上低迷という大きな問題を設定
- 「新規顧客数の減少」「リピート率の低下」「客単価の低下」などに分解
- それぞれの要因をさらに細かく分解
- 新規顧客数の減少→認知度不足/集客方法の問題/ターゲット設定のずれ
- リピート率の低下→満足度不足/フォロー不足/競合への流出
- 客単価の低下→メニュー構成の問題/提案力不足/価格設定の問題
売上低迷の原因を特定するための具体的チェックリスト
【内的要因チェックリスト】
- □ リピート率を数値で把握しているか
- □ 客単価の推移を月次で追跡しているか
- □ カウンセリングの質を定期的に見直しているか
- □ 次回予約の取得率を測定しているか
【外的要因チェックリスト】
- □ 競合店の動向を定期的にチェックしているか
- □ 業界のトレンドを把握しているか
- □ SNSや口コミサイトでの評判を確認しているか
いつから売上が下がったか時系列で把握する重要性
売上低迷の原因を把握するには、数値での分析が欠かせません。
「なんとなく売上が悪い」ではなく、具体的にいつから、どのくらい、どの商品やサービスで売上が落ちているのかを明確にしましょう。
分析すべき項目
- いつから、どのくらいのペースで売上が落ちてきているのか
- どの商品やサービスの売上が減少しているのか
- 既存客の売上の変化(特にどの顧客の売上が減っているか)
- 新規顧客の売上や集客数の変化
売上低迷は突然起こるのではなく、じわじわと下がっていくケースが多いのです。
早めに気づいて対策を打つことが、V字回復への近道になります。
売上低迷からの脱却
まず「やめること」を決めて「やること」を決める
分析ができたら、「やること」を決める前に「やめること」を決めましょう。
売上が落ちているときは、あれもこれもと手を出して、かえって業務効率が悪くなっていることがよくあります。
新しい取り組みを始める前に、まず時間とリソースを確保することが大切。
やめるべきもの:
- 売上はあるが利益が出ていない商品やサービス
- お客様が実際には喜んでいない商品やサービス
- 慣例でやっているだけで、簡素化できる業務
時間と人的リソースを確保した上で、「既存顧客の客単価アップ」や「新規顧客獲得のマーケティング」など、優先順位を決めて取り組むことが重要です。
リピート率向上のための打開策と解決策

次回予約の取得率を高める具体的な方法
リピート率を高めるために最も効果的なのが、施術後の次回予約取得です。
お客様が最も満足している施術直後に、次回の予約をお願いすることで、リピート率は大きく変わります。
次回予約を取得するトークの流れ
- 施術の効果を確認する:「今日の施術、いかがでしたか?」
- 継続の必要性を伝える:「この効果を持続させるには、2週間後くらいにもう一度ケアすると良いですよ」
- スケジュールの確認:「2週間後のご都合はいかがでしょうか?」
- 複数の日時を提案:「◯日の15時か、△日の11時はいかがですか?」
次回予約を取ることに罪悪感を持つ必要はありません。これはお客様の美容と健康のために必要な提案です。
カウンセリングの質を高めてリピート客を増やす
エステサロンに来店されるお客様は、美容に関する専門知識を持っていない方がほとんどです。
あなたにとっては当たり前の情報も、お客様にとっては初めて聞く内容かもしれません。
一度の説明では理解しきれず、すぐに忘れてしまう可能性もあります。
だからこそ、施術前のカウンセリングだけでなく、施術後にももう一度丁寧に説明することが大切なのです。
実際に施術を受けた直後は、効果を肌で実感しているため、説明を素直に受け入れやすい状態になっていますよ。
このタイミングでのカウンセリングが、リピート率を左右するんですね。
特別感と満足感を演出するサービス設計
エステサロンにリピートしていただくには、お客様にとって「特別な存在」にならなければいけません。
リピートするかしないかの境界線は、「普通の接客」か「特別な接客」かという違いです。
不快な対応をされたわけではないけれど、可もなく不可もない普通の接客では、お客様は次回も来ようとは思いません。
近くて安いサロンは他にもたくさんありますからね。
特別感を演出する具体的な方法
- お客様の名前を積極的に呼ぶ
- 前回の会話内容を覚えていて話題にする
- 肌の状態や変化を記録し、毎回フィードバックする
- 誕生日や記念日に特別なメッセージを送る
- 一人ひとりに合わせたホームケアのアドバイスをする
客単価アップとマーケティング戦略の実践
客単価を上げることができれば、来店数が変わらなくても売上アップが可能です。
客単価向上の具体的な方法
アップセル(より高価格なメニューへの誘導)では、ベーシックコースから体験したお客様にプレミアムコースを提案したり、施術時間を60分から90分に延長する提案をしたりします。
クロスセル(関連商品・サービスの提案)では、フェイシャルエステに来たお客様にボディケアを提案したり、施術で使った化粧品のホームケア商品を提案したりします。
ただし、お客様のニーズに合わない商品を無理に勧めることは避けましょう。信頼関係を損なってしまいます。
新規顧客獲得のマーケティング
サロンと相性の良いお客様を集客するには、STP分析が有効です。
STP分析とは、セグメンテーション(市場の細分化)、ターゲティング(狙う市場の決定)、ポジショニング(自社の立ち位置の明確化)の3段階で分析するフレームワークです。
また、集客チャネルの最適化も重要です。
ポータルサイトは手数料がかかるため、長期的には自社ホームページやSNSからの予約比率を高めていくことで、コスト削減と利益率の向上が図れます。
エステサロンが絶対にやってはいけない売上回復の注意点
分析なしの場当たり的な値下げは危険
売上が下がったときにやってはいけないのが、原因を分析せずに根拠のない対策を実施することです。
特に危険なのが、安易な値下げです。
「売上が下がったから値下げして集客しよう」という発想は、以下のような悪循環を生み出します。
- 値下げで利益率が低下する
- 安さを求めるお客様ばかりが集まる
- リピート率が下がる(次も安くないと来ない)
- さらに値下げしないと集客できなくなる
- 疲弊してサロン経営が立ち行かなくなる
売上低迷からの立て直しには、まず原因を明確にし、論理的な改善を行うことが必要でしょう。
過度な新規集客依存からの脱却
売上が低迷しているサロンによくあるパターンが、新規のお客様は来るのにリピートにつながらない状態です。
新規で来店されても、その後のフォローをせず、他のサロンに流れてしまうのですね。
新規顧客獲得ばかりに目を向けて、既存顧客のフォローを怠ると、「ざるで水をすくう」ような状態になってしまいます。
サロンの再建には、リピーターを大切にする姿勢が欠かせません。
経営者が行動しないまま環境や他人のせいにする
売上を上げるための行動をしないで、売上が向上する可能性は低いでしょう。
- 「最近は不景気だから仕方ない」
- 「スタッフがもっと頑張ってくれれば」
- 「この地域はエステに興味がない人が多い」
このように原因を他のせいにする経営者ほど、自分では対策を取っていないことが多いかも。
まず経営者自身が変わらなければ、サロンの売上は変わりませんので注意が必要ですね。
これはエステサロンに限らず、飲食店などサービス業全般に共通することです。
個人事業主や中小企業の経営者が、まず自分自身のマインドセットを見直すことが、売上回復への第一歩なんですね。
カウンセリング前に経営者が準備すべき4つのマインドセット
ここからが本記事の核心部分です。
どんなに素晴らしいカウンセリングやコンサルティングを受けても、受け取る側の準備ができていなければ、その効果は半減してしまいます。
1. 「はい、喜んで」マインド

何かアドバイスをもらったとき、あなたの頭の中に最初に浮かぶ言葉は何でしょうか?
- 「でも、うちのサロンは特殊だから」
- 「だって、私にはそんな時間がない」
- 「それは理想論で、現実は難しい」
このような「でも」「だって」という言葉が浮かんできたら、それはあなたの脳のフィルターが新しい情報を拒否しているサインなんです。
スターバックスでは、新しいタスクを頼まれたときに「はい、喜んで」と答える文化があります。
これは単なる礼儀ではなく、脳を「成長モード」に切り替えるための言葉なんですね。
「はい、喜んで」の実践方法
- 何かアドバイスを受けたら、まず「はい、喜んで」と声に出す(心の中でもOK)
- 「でも」「だって」という言葉を24時間禁止してみる
- できない理由ではなく、できる方法を考える癖をつける
2. 即答プラン作成
アドバイスを受けて「なるほど、やってみます」と答えて、結局やらない。これが最も多いパターンなんです。
スターバックスのSMART目標のように、アドバイスを受けたらその場で以下を決めましょう。
- Specific(具体的に):何を具体的にやるのか
- Measurable(測定可能な):どれくらいやるのか
- Achievable(達成可能な):現実的に実行可能な内容か
- Relevant(関連性のある):今の課題解決に関連しているか
- Time-bound(期限付き):いつまでにやるのか
即答プランの例
コンサルタント:「次回予約の取得率を高めましょう」
あなた:「分かりました。明日から1週間、施術後に必ず次回予約を提案します。目標は取得率50%。毎日の実績を記録して、1週間後の◯月◯日に報告します」
このように、その場で具体的な行動計画を立て、いつ報告するかまで決めることで、強制力が働き、実行率が上がりますね。
3. オウム返しテクニック
「明日から入客したお客様をカルテに残してください。そのカルテは紙でもいいですし、エクセルのシートでも構いません」とアドバイスを受けたら、どう返答しますか?
多くの人は「分かりました」だけで終わってしまいます。
しかし、これだと脳への定着率が残念ながら低いのです。
オウム返しの実践
「分かりました。明日から入客したお客様をカルテに残すということですね。それは紙でもエクセルのシートでもいいということですね」
このようにそっくりそのまま言い返すことで、以下の効果がありますよ。
- 記憶の定着が2倍になる:聞いただけでなく、自分の口で言うことで脳に2回刻まれる
- 自分の解釈が入らない:そっくり言い返すことで、勝手な解釈を防ぐ
- 主語が自分になる:「相手が言ったこと」ではなく「自分がやること」として認識される
脳は、一人称と二人称、三人称の区別ができないと言われています。
オウム返しをすることで、それを「自分がやること」として脳に刻み込むことができるでしょう。
4. メタ認知
何かアドバイスを受けたとき、瞬間的に「カチン」ときたり、「悲しい」という感情が湧いてきたりすることはありませんか?
この感情の渦に巻き込まれている状態では、冷静な判断ができません。
そこで実践してほしいのが「7秒ルール」。
7秒ルールの実践方法
- 感情が動いたことに気づく:「あ、今カチンときた」
- 深呼吸して7秒数える:1、2、3、4、5、6、7
- 自分を外から見る:幽体離脱するように、上から自分を眺める視点を持つ
- 第三者としてアドバイスする:「自分が自分のコンサルタントだったら、この人(自分)にどうアドバイスするだろう?」
例えば、コンサルタントから「もっと高単価メニューを勧めるべきです」と言われてカチンときたとします。
そのまま感情に任せると「でも押し売りみたいで嫌です」と反発してしまいます。
しかし、7秒ルールで一度冷静になり、外から自分を見ると、
「あ、私は『高単価メニューを勧める=押し売り』という価値観を持っている。」
でも、それは本当にお客様のためになる提案も拒否している可能性がある。
もし私が自分のコンサルタントだったら、『お客様に本当に必要なものを提案することは押し売りではない』とアドバイスするだろうな」
このように、感情から切り離して客観的に見ることで、より良い判断ができるようになるのです。
リピート率が上がらない根本原因は「受け取る姿勢」
同じノウハウでも成果が出る人・出ない人の決定的な違い
同じ情報を渡しても、飛躍する人としない人がいます。
その差は、テクニックの問題ではなく、情報を受け取る「解釈の癖」にあるんですね。
成果が出る人の特徴
- アドバイスを受けたらすぐ「はい、喜んで」と答える
- その場で具体的な行動計画を立てる
- 言われたことをそのまま実行してみる
- うまくいかなかったら、また相談して修正する
成果が出ない人の特徴
- 「でも」「だって」が口癖
- アドバイスを聞いても行動に移さない
- 自分の解釈で勝手にアレンジしてしまう
- うまくいかないのを環境や他人のせいにする
この違いは、能力の差ではなく、「思考の癖」の差です。
そして、思考の癖は訓練で変えることができます。
月商30万・50万・100万の壁を超えられない心理的要因
サロン経営者の中には、月商30万円で停滞する人、50〜80万円で停滞する人、そして100万円を突破する人がいます。
月商30万円で停滞する人
- 新しいことに挑戦する恐怖が強い
- 現状維持で満足してしまう
- アドバイスを受けても「でも私には」と拒否する
月商50〜80万円で停滞する人
- ある程度成果が出て、現状に安心してしまう
- さらなる成長のためのアドバイスを「今のままで十分」と受け流す
- 細かいテクニックばかり気にして、本質的な改善を避ける
月商100万円を突破する人
- 常に成長を求める姿勢
- アドバイスを素直に受け取り、すぐ実行する
- うまくいかなくてもあきらめず、改善を続ける
- 周りを巻き込んで協力を得る
この差は、すべて「受け取る姿勢」から生まれています。
資金調達やマーケティング施策も大切ですが、その前に経営者のマインドセットが整っていなければ、どんな対策も効果は半減してしまいますね。
成功するサロン経営者の共通点

習慣1:アドバイスを受けたら必ずSMART目標を設定
コンサルティングやセミナーで学んだことを「いつかやろう」ではなく、その場で具体的な行動計画を立てましょう。
いつまでに、何を、どのくらい、どうやって、誰に報告するか。
これを決めることで、実行率が劇的に上がります。
習慣2:振り返りでメタ認知を鍛える
1日の終わりに、今日の自分を客観的に振り返る時間を作りましょう。
- 今日、感情的になった場面はなかったか
- そのとき、どんな価値観のフィルターが働いていたか
- もし自分が自分のコンサルタントだったら、どうアドバイスするか
この習慣を続けることで、メタ認知能力が高まり、感情に振り回されずに冷静な判断ができるようになります。
習慣3:周りを巻き込んで強制力を作る
一人で頑張ろうとすると、つい先延ばしにしてしまいます。
だからこそ、周りを巻き込むことが大切。
スターバックスのSMART目標が効果的なのは、必ずチームで共有し、お互いに確認し合う仕組みがあるからです。
- スタッフに目標を宣言する
- コンサルタントに報告期日を伝える
- 仲間の経営者と報告し合う
このように周りを巻き込むことで、自然と強制力が働き、行動できるようになりますね。
まとめ:エステサロンのリピート率向上は経営者のマインドセット
カウンセリング前の準備がすべてを決める
どんなに優れたコンサルタントからアドバイスを受けても、どんなに効果的なノウハウを学んでも、それを受け取る側の準備ができていなければ、成果には結びつくことは難しいかもしれません。
カウンセリングやコンサルティングを受ける前に、まず自分の「思考の癖」「バイアス」「フィルター」に気づくことが第一歩です。
そして、そのフィルターを通気性の良いものに変えていく努力が必要なんですね。
4つの実践メソッドを今日から始めよう
本記事で紹介した4つのメソッドは、すべて今日から実践できるのでぜひ挑戦してみてくださいね。
- 「はい、喜んで」マインド:24時間、何でもまず「はい、喜んで」と言ってみる
- 即答プラン作成:アドバイスを受けたらその場でSMART目標を設定する
- オウム返しテクニック:言われたことをそっくりそのまま復唱する
- 7秒ルール:感情が動いたら7秒数えて、メタ認知で客観的に見る
この4つを実践するだけで、あなたの行動は変わり、サロンのリピート率は向上し、売上はV字回復していきます。
売上向上の鍵は外ではなく内にある
多くのサロン経営者は、売上が低迷すると外に原因を求めます。
新しい集客方法、最新の美容機器、効果的な広告手法…。もちろん、これらも大切です。
しかし、最も重要なのは、経営者自身の内面、つまりマインドセット。
同じノウハウを学んでも、それを素直に受け取れるかどうかで、結果は大きく変わります。
あなたの脳のフィルターは、今のあなたを守るために作られました。
でも、そのフィルターが今の成長を妨げているとしたら、それを変える勇気を持ちましょう。
変化は小さな一歩から始まる
まず今日から24時間、「はい、喜んで」と言ってみてください。
そして、誰かからアドバイスを受けたら、オウム返しをして、即答プランを立てましょう。
その小さな一歩が、あなたのサロンのリピート率を変え、売上を変え、そして経営者としてのあなた自身を変えていくはずです。
あなたのサロンが、お客様から愛され、選ばれ続ける場所になることを心から応援しています!

